カツオノエボシ(クラゲ)の詩
こんにちは。
「墓の魚」の作曲家です。
今年は神奈川の海を中心に、複数の海岸で、
大量のカツオノエボシ(毒の強いクラゲ)
が打ち上げられたそうです。
という訳で、
スペインやポルトガルでも知られている
カツオノエボシの詩を書いてみました(笑)
ちなみにカツオノエボシとは、
クラゲの一種ですが、
ミズクラゲの様な一般的に考えられている
クラゲ達(鉢虫綱)とは
綱のレベルで異なる別系統の生物(ヒドロ虫綱)です。
広い意味では、鉢虫綱も、ヒドロ虫綱も、
イソギンチャクの仲間なんですけどね。
「AQUA MALA 悪い水」
黒実 音子
◇
ああ、波間に浮かぶ
ヒドロ虫達の作る青いポルトガルの軍艦が・・
意志を持たぬ命の肉(ゾイド)達が・・
潮の流れに乗って、
遥か彼方の大海より、
群(レギオン)でやって来る。
歪な悪霊が浮かべた、その肉は、
魂を持たず、
ただ、波に翻弄され、
受難を受け入れる。
無効分散の如く、
生きる為に死に向かって
岸に打ち上げられ様と、
それらは意に介さない。
ただ、そのまま腐敗し、
死滅した接合部(ハイドロリザ)の
哀れな姿を晒すのだ。
それは
「世界の姿を模写している」
と言う者もいる。
ただ、無表情に肉達は
呼吸と腐敗(カローニャ)を繰り返し、
光が今日も[有る]事を
喜びを以って迎える。
臓物を抜かれた鶏肉が、
ただ俎板の上で切られ、
頓挫しながらも
神の王国を賛美する様に・・
ああ、日差しにじりじりと焼かれ、
悍ましい毒を放ち、
蠅も集らぬ青い死肉よ!!
無表情の忌まわしさに走根し、
死の縄(スピラルゾイド)を垂らした
信仰を持たぬ個虫の風船・・
ああ!!
その時、その風船が弾けた!!
だが、何も起こらない・・
死者は、未だ死者のままだ・・
その肉は感情の無い
遥か南方の死の国からやって来た。
我らに世界の一端を見せつける為に
現実(あくりょう)と統計(レギオン)の国からやって来たのだ。
「墓の魚」のラテン詩と、
メメントモリ曲の融合した
配信動画
「死んだ珪藻とマキシロポーダのミサ」
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