
- 運営しているクリエイター
#2020年代の未来予想図
「WHY」 静寂の福音に導かれて・・・
From エスポア島
To ここに 辿り着く前の俺自身へ・・
赤土の泥にまみれていた
「名も無き村」で音無き福音を静寂から
ギフトされ目覚めを得た俺。
金銭面や 名誉での再起を求めて 日本を飛び出したはずたったのだが・・
今一度 あの福音を この海岸にて
味わい直してみようか?
アッパーミドルビジネスマン
アクラ市内に入り、真っ先に向かった先は美容院だった。
伸ばすに任せていた髪をさっぱり刈り込み、髭も落としてもらった。
美容師からは 「野人からジャパニーズ・ビジネスマンに変身」と囃したてられ店を後にした。 イマノワの事務所にその足で出向き、日本から着てきたスーツを 着てみたのだが、「名も無き村」で、余分な贅肉は全て削ぎ落とされた身体になり2サイズほど緩くて不恰好なスーツ姿となっていた。
鏡
アッパーミドルビジネスマン
アクラ空港でのエミレーツ航空のチェックイン作業はあっさり終了した。
スカイワーズと言う名前のマイル会員になるようにと、イマノワから言付けられていたのでカウンターで書類を記入し、仮会員証を受け取った。
出国審査前まではイマノワと一緒だったが、ここから先は俺一人となる。
「いよいよ、手荷物検査だなイマノワ。少し緊張するがどう見てもこのビジネスアタッシュケースと俺の出で立ちなら不審には見えんよ
アッパーミドルビジネスマン
到着したドバイも、一泊のトランジット滞在を入国審査官に告げるだけで、あっさり到着ロビーから出ることが出来た。
「お帰りなさい。MR・進道」
大きな、歓喜を含んだ声に目をやると、迎えに来たアナンダンが手を振っていた。
「随分精悍に成られて・・・。イマノワと打ち合わせしてきたビジネスアタッシュケースを 手にしてなければ分からなかった位ですよ」
俺は苦笑いと共に、荷物を全てアナンダンの
アッパーミドルビジネスマン
いよいよ伸び上がってきた、ブルジュドバイ(当時の呼び名、現在はブルジュ・ハリファ)や全室スイートの7つ星ホテル、ブルジュ・アル・アラブ等、7ヶ月振りの超近代的な建物達に、俺はただただ圧倒され続けた。
それを横目に「ドバイには世界中から資本が投入され、今少し加熱気味ですね」 アナンダンは何食わぬ顔でそう言う。
産油国ではないこの国は、徹底的に観光特化を目指し、その徹底振りは世界一であらね
アッパーミドルビジネスマン
約8ヶ月ぶりのチェンナイに到着した。
昨日のオールドドバイの喧騒では太刀打ちできない、 「流石・タミルインディア」 そんな喧騒に眩暈を起こしそうになっていた俺だった。
「MR・進道。お待ちしてました。随分痩せられましたね」
目の奥は笑わなかったシャンカールなのだが、俺の変わり具合に驚きで瞳が収縮を繰り返していた。初めての運び出しが無事終了となる歓喜も、その収縮に反映されてるのかもしれ