『ピートラ』Vol.5 SDGs編「好奇心にジェンダーは関係ないのだ!」②ねじハピで学んだこと
皆さま、こんにちは!『ピートラ』SDGs乗組員のかわばたです。
みなさまにピープルのSDGsへの向き合い方をありのままに、この『ピートラ』にてお伝えしていきます。
今回のピートラは前回に引き続き、SDGs編です。
前回の記事にて私たちは「おもちゃとジェンダー」について関心を持っていますというお話しをしました。
ピートラVol.4はコチラ↓からお読みいただけます。
ここ最近、弊社の商品でも「ねじハピ」が、「おもちゃとジェンダー」特集で、メディアにてよく取り上げていただくようになりました。
ねじハピは今年7月で5年目を迎えますが、ご購入していただいたお客様の声から学ぶことがたくさん。
子どもたちの好奇心に合わせて、遊びの「選択肢」を用意してあげること、
子どもたちの多様性=ダイバーシティ、を認めて寄り添う商品づくりをしていくことが、わたしたち玩具メーカーとして必要なことなのかなと感じています。
ぜひ今回は、このお話をさせてもらえればと思います。
ねじハピが生まれたきっかけ
取材のとき、「この商品は、もともとジェンダー問題を意識して作られた商品なのですか?」と聞かれるのですが、実際はそうではないのです。
もともとピープルは0~3歳を得意とする乳幼児玩具メーカー。
これからの商品展開を考えていくにあたって、新しいカテゴリーへの挑戦を考えていた時、うちは女性社員も多いし、少し上の6歳前後~小学生むけの商品を考えてみようか?というところから話が始まりました。
当時、世の中では「DIY女子」というのが流行っていて、女性タレントさんがかわいいツナギをきてDIYする番組や、ホームセンターに通う大人女性の特集がよく組まれていました。
おもちゃ市場を見てみると…
もともとトンカチやドリルなど「DIYおもちゃ」と呼ばれるカテゴリーはありました。しかし、「お父さんの日曜大工」イメージからか、とても無骨で、いわゆる"男っぽい"デザインのものが多かったのです。
自分の想像力を働かせて、好きなものを工作していく遊びは男女関係なく大好き。
実際、対象年齢の女の子のモニターさんたちを集めて、大人が使う本物のドライバーやねじで遊ばせてみたところ、女の子たちの食いつきがすごく、「かわいい作品が作れるDIYのおもちゃ、これはイケる…!」とチャンスを感じ、商品化を進め、2018年7月に第1弾発売となりました。
想定外!「かわいいもの好きな男の子」が選んでくれたねじハピ。
発売後の反応はとてもうれしいお声が多かったです。
「工具遊びをやってみたかったけど、これなら遊んでみたいと思った!」という女の子たちが待ってくれていました。
親目線でも、「うちの子がほしがって、これならやらせてあげられる!新しい視点のおもちゃですね」と高評価。
想定外だったのは、男の子もこのねじハピを買ってくれたことです。
もともとは女の子むけの商品としてカラーリングや世界観を作っていたのですが、かわいい世界観を作りたい男の子だっていますよね。
この男の子ユーザーさんの反応を担当者から聞いたとき、わたしはすごく考えさせられました。
よくジェンダーの話題を考えるときに、ジェンダーレスを目指して、ピンクや青など性別の固定概念のあるカラーを排除し、「中性的な」見た目やカラーにして"性差なく"遊べるようにするという方法もあると思います。
しかし、ユニセックスな見た目にしたら「ねじハピ」を、この「かわいいものが好きな男の子」は選んでくれたのだろうか…?
実は、ねじハピの中にも、ユニセックスで遊べるようカラーや作例を見直した「エンジニアスタイル」という商品を出したこともあるのですが、これがまったく売れなかったという過去も(苦笑)
すべてを「中性的」にすればいいというわけではないんだなと学んだ失敗例でした。
多様性を認めて、寄り添うおもちゃづくりをしていきたい
かわいいものを好きな男の子だっている。
カッコいいものを好きな女の子だっている。
子どもたちが、ジェンダーに縛られずに、好きなおもちゃを選べるようにしてあげること。
企業内でも、お互いの個性を認めて多様性を受け入れていこうという
「ダイバシティーマネジメント」などの取り組みも話されていますよね。
おもちゃは小さなお子様にとって、成長に不可欠なものであり、
日常的に触れ合う大切なものだと思ってます。
だからこそ、この問題についてきちんと考えていかなくてはいけないし、
作り手である私たち社員自身がお互いの多様性を認めて、
働いていける会社でありたいなと改めて感じました。
ピートラSDGs編、引き続きお楽しみに!
次回ピートラVol.6は、パーパス編に戻ります。
ピープル代表の考えるパーパスって?
ありのままに、お伝えしていければと思います。