パウレタの建築学科日誌4~パクリ~
「おい、パクんじゃねえよ」
ぼくは隣で図面を描いていたトモユキに言った。そのときぼくらは半日で設計作品を完成させるという、即日課題というものに取り組んでいた。お題はとある公園内にある公衆トイレ。ぼくは有機的な植物が生い茂る公園のなかで、ピラミッド型のトイレを設計していた。
「え?べつにさ、描く人の手が違えばさあ、同じかたちでも似てなくみえるって」
まあ、このトモユキの言葉にぼくもどこか納得してしまう部分はある。どんなに有名な作品をパクったとしても、その人が引いた線でその作品に