
「うつ克服の最強手段 言霊療法」~言葉に宿る神秘のエネルギー~【書評】
今から16年前、私はパニック障害と診断されました。当時、失業中で不規則な生活を数か月続けていました。それが発作の要因だったのかもしれません。処方された薬の劇的な効果に驚きました。しかし、薬の副作用も知っていたため、2週間ほどで服用をやめました。生活習慣を改めるなどの努力を続け、短期間で症状は治まりました。
月日は経ちましたが、精神的な要因には関心を持ち続けていました。最近、タイトルに魅かれて図書館から借りた本があります。「うつ克服の最強手段 言霊療法」という題名でした。「うつ」の症状はなかったのですが「言霊」という言葉に興味を持ったのです。
言霊 (ことだま)
古代、ことばにやどると信じられた霊力。発せられたことばの内容どおりの状態を実現する力があると信じられていた。
言霊という言葉の起源を調べると、7世紀後半から8世紀後半にかけて編纂された「万葉集」に行きつくそうです。著者は、ご自身の「うつ」体験を通して、最終的には「言霊」を使った治療に辿り着きました。
万葉集 (まんようしゅう)
日本最初の歌集。全20巻。7~8世紀の間にうたわれ,作られた長短さまざまの歌4500余首をおさめる。名義は,万(よろず)の言の葉を集めた意とも,万世(よろずよ)に伝えることを期した意ともいわれる。
「言葉の力」について、著者は聖書や仏教の経典、神道の儀式などを例にして述べています。著書に記載されていませんが、日本の真言宗開祖・空海も著作「声字実相義⦅しょうじじっそうぎ⦆」で言葉と真理の関わりに言及しています。霊力という関わりでは、西洋の「カバラ数秘術」があります。
声字実相義(しょうじじっそうぎ)
空海著。一巻。ことば(音声と文字)はそのまま真理を表わすとする真言宗独自の立場を明らかにしたもの。声字義。
カバラ数秘術
カバラの思想と、数秘術を合わせたもの。数秘術とは、生年月日や姓名を数字に変換したもの(ゲマトリア)で占なう数占いのこと。カバラと数秘術は別のものだったが、長い歴史を経て融合した。
やり方は簡単です。思いついた時に、心を励ます言葉を繰り返して使うだけです。症状があっても、なくても繰り返して下さい。
本書の第7章で「うつを克服する10カ条の心構え」を記載しています。その中から、「うつ」症状のない方でも実行できる2つの「言霊力のある言葉」を紹介したいと思います。私も実行していますが、「不安」が軽減される体験をしています。ぜひ、試してみて下さい。
①「困ったことは起こらない」
②「すべてはよくなる」
以上になりますが、お酒が好きな冷おろしです。今日の酒肴はスルメ、いやアタリメにしたいと思います。皆様、良い一日をお過ごし下さいませ🌸
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