横浜の父からのエール
仕事が終わり当時の先輩と一緒に京浜東北線に揺られて横浜へ。
僕の送別会をしてもらえるということでかつて住んで働いていた街の横浜の馴染みのお店で開催していただいた。
先輩と一緒に桜木町から野毛に向かって懐かしみながら歩く。空気感は当時のままだ。そして到着したのは餃子屋さん。この餃子屋さんは新入社員時代に先輩によく連れてってもらったお店だ。当時独身だった先輩も今では2児の父となっているが、言ってることは当時と変わってなく僕もコアの部分は変わっていないことを実感する。
3人だと思っていた予約席にはお箸が4つ。先輩がサプライズで同期を呼んでいた。昔一緒に同期とも食べにきた餃子をまた一緒に食べながらメガハイボールを飲んでいるなんて不思議でしょうがない。
そして最後に登場したのは僕の教育係をしてくださっていた先輩。年齢は20歳近く離れているため、横浜の父という存在だ。そんな僕に昔から同じ目線でいつも話してくださり、3年ぶりくらいにお会いした今でも、その変わらないスタンスと語り口に背筋が伸びる。
その育てていただいていた当時先輩は僕に対して「早く出世しろよー」と言っていて僕は育てていただいた先輩への恩返しとして仕事を頑張ってきたところがある。この先輩の言葉は重たいし、守りたいと無条件で思える何かがあったのだ。
そしてこの会は僕の退職の送別会だ。
育てていただいた先輩を前にして退職することを話すのは少し気が引ける部分があったのだが、先輩は一言「よくやった、よく決断した」と声かけてくださった。一緒に仕事できなくなることの寂しさがどっと込み上げてきた。
一気に思い出す。一緒に仕事をしたオフィスの景色、デスクに沈み込ん叩く先輩、昨夜飲み過ぎて眠そうな先輩たち、現場同行した時に寄ったお昼ご飯屋さん・・・なんて奥の引き出しにしまってあった記憶が顔を覗かせた。僕は確かにこの方々のおかげで成長させていただいたことを再確認してその引き出しをゆっくりと閉めた。今後はこの引き出しの財産もありながら、次のフィールドで仕事をしていくんだと自覚が高まった。
最後に桜木町の改札の前で先輩は一言「あんまり無理すんなよー」
もう一度言うが、この人が言っていることは守りたい。
仕事は頑張るがそれと同時に無理しないをする。
横浜の父にまた会える日を楽しみにしながら。
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