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本を選ぶ


銭湯も音楽も本も、1つの大好きを詰めるよりは沢山の種類を知りたい。収集癖でありスーパー飽き性。

音楽は楽だ。
友人が車でかけていた曲や、ライブでジングルに使われていた曲など、生きていたら自然と接するシーンが多いため、開拓がしやすい。

こと本に関しては難しい。
入ったコンビニでたまたま小説が目に入ることは稀だし、電車で見ることもあまりない。善し悪しが一目でわからないのも壁だ。
映画やYouTubeが発達した今、読書が趣味で、と話を切り出せる人は少ないように思える。大学でもあまり周りから勧められた記憶がない。
いや、昔からか。
朝読書の時間に本をきちんと読んでいた人は少なかった気がする。女子か眼鏡をかけてるやつくらいだ。世の中ってあんまり読書好きじゃないのかな。うちのお父さんはすし詰め状態の電車ですら広げて読むけど。

とにかく本に限らず、銭湯も乃木坂も、自分で収集しないと情報は入ってこない。ていうか音楽が異例なのか。

それでも新しい作家を読みたい私はどうするか。
選び方を紹介するぞ。


①好きな芸能人のおすすめ本を読む。
齋藤飛鳥さんとか高山一実んはよく読書系のインタビューを受けているので、これをやる。『齋藤飛鳥 本 おすすめ』とか入れると容易に出てくる。貫井徳郎さんとかこれで読んだ。
この方法のいいところは「あぁ、この人ってこういう話を内側に持っているんだ」という目で芸能人を見れることだ。共通の話題を一つ所有した親近感。たまらない。


②有名作家を読む。
名前を聞いたことがある作家さんを読むやつ。宮部みゆきさんとか、伊坂幸太郎さんとか最近これで読んだ。
この時にケチな私はどうしても『代表作から読みたい』と思ってしまう。この入りの一冊があんまだったら作家さんにはまれないし、良さがわかる本をまた買わないといけない。
そう、第一印象が大事じゃん、人って。
仮に自分が読まれる側だとしたら『その本はあんまだから、今の実力的にはこっちの本読んで!』って言うし。音楽でいうところのベストアルバムをまずは抑えたい。
そのためにはWikipediaさんにお世話になる。
直木賞や芥川賞、このミステリーがすごい、など。冠をとってる本を教えてもらう。
もちろん一冊手にとってトビラを見るという手段もあるぞ。
この有名作家さん方式だと『あ、この人ってこういう話書く人なんだ。』とか『さすが名前を聞くだけあってすげぇ読みやすいわ。』とか、感心と尊敬が生まれるのでゾクゾクする。そりゃ映画化するわ、とか読み終えた時に一人でつぶやいてしまうのよ。
タイトルで広まっている話題作を読むのも同じ方法か。『かがみの孤城』読んだ時は脱帽したなぁ。


③本に出てきた本を読む。
これが人に言う時一番かっこつけて言うやつ。
『え、赤川次郎なんて呼んでるの?』
『あぁそうなの。なんか湊かなえさんの作品に出てきて、気になったから読んでる。』
これ。
『なんか』とかつけちゃうもの。語頭に。
感覚としては①と似ていて、あ、この人はこんな本を読んで育った作家さんなんだ、っていうのがわかると親近感がわくし、より深く読み込める。
それと、この手法だとすっごく本が好きな人に聞こえる。と信じてる。近づこうとする行為ほど好意をあらわにする行為はないじゃん。しかも読書のことを読書で解決するって。読書人間じゃん。
ただ難点として、名作や、作者が若かりし時の流行本が登場しがちなため、今改めて読もうとすると文が古くて馴染みづらかったり、手に入る本が汚かったりする。江戸川乱歩の『孤島の鬼』を読んだのはしんどかった。方言になれるのにえらい時間かかったし、その言葉は何を指してるの?っていう古い日本語がバンバン出てきて調べ疲れた。


おおまかなのはこれくらい。

あとは友人におすすめをもらうくらいか。
誕生日に本をもらうっていうのが、意外とあげる側も渡す側も楽でいいなと去年発見した。ある程度安価だし、なんとなく渡す理由も決まりやすいし。

あまり本屋で巻末のあらすじを読んで、ということをしないんだな私は。巻末のあれだけだと、全部同じに見えるというか。抽象的にネタバレしないように書かれてるあらすじだから、結局何の話かほとんどわからないのよね。あと、まず巻末を読もうと思う本を選ぶ基準が自分にないのも理由。おもしろければ誰でもいいからなぁ。かといってはじめ5ページくらいでおもしろくないって割り切るのも違うし。

冷静になったら選ぶ楽しみを破棄してるようにみえるけども、すごい人に対してすごいと思う時間を優先してるだけなんだ。どのアイドル推そうか迷って、あれもいいなこれもいいなって想像するよりも、やっぱり生で見たら西野七瀬さん顔すっげぇちっちゃかったわって早く言いに行くって感じ。


たまには完全ランダムで手にとって買ってみるとかしてみようかな。

ちなみに私が今はまっているのは米澤穂信さん。『王とサーカス』超おもしろかった。
どうぞ親近感わいてください。

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