源氏物語とフラワーエッセンス〜藤壺の宮
私にとっての藤壺の宮
今日は光源氏の永遠の君である藤壺の宮について書いてみたいと思います。
朧月夜、夕顔、藤壺の宮は私の大好きな3人です。3人の中での順位はその時の私の気分で変わりますが、個人的には藤壺の宮はなんだかやはり色んな意味で『特別』な感じています。
源氏物語の中の藤壺の宮の人生を読んでいて感じるのが、彼女の人生の「どうしようもなさ」です。他の登場人物にもそれは感じるのですか、藤壺の宮にはとりわけ感じます。
あまりに色んなことが不可抗力だった。
そんな不可抗力の中に巻き込まれ、それを受け入れていくしかなかった。
そういう自身の人生を引き受けるしかなかった中で、どんなフラワーエッセンスが彼女に必要だったのかなと考えてみました。
藤壺の宮とはどんな女性?
本題に入る前にまた藤壺の宮がどんな人物だったのかについて1万年堂出版様のHPより少し引用させていただきたいと思います。
解説にもある通り、ミスパーフェクトな藤壺の宮はとても恵まれた境遇に生まれ、光源氏にも深く想われ続けます。
でもその『輝き』の側面と相反するように、人知れず抱えていた『闇』はとてもとても底知れず深く、苦しいものだったのだと思います。
藤壺の宮に手渡したいフラワーエッセンス
そんな藤壺の宮に選びたいエッセンスは「チコリ、スターオブベツレヘム、ウォーターヴァアイオレット」です。
チコリ
藤壺の宮から最初になんとなくパッと思い浮かんだのがチコリでした。
おそらく『藤』と『チコリ』のお花の色が私の感覚では近いと感じるからということと、チコリからは『母性』というキーワードを思い浮かべるため、光源氏の義理の母でもある藤壺の宮から連想したのだと思います。
チコリというと『愛する人を束縛しすぎてしまったり、世話や貢献をしすぎる傾向のある人に対して、愛するからこそ相手を信頼して自由にする』というのが一般的であると思います。
本を読んでいると、藤壺の宮は何度も光源氏を遠ざけようとしますが、彼女の無意識は本当はすごく光源氏を藤壺の宮自身に縛ろうとしいたんじゃないかなぁと思うんです。邪推でしょうか(笑)
チコリのブルーはマリアブルーと言われますが、私は藤壺の宮は聖母マリアのようでありながら、マグダラのマリアのようでもあった人のように感じています。(マグダラのマリアについては娼婦だったとか、実はイエスの妻だったなど諸説ありますが)そんな魅力に光源氏がゾッコンなのは明確ですが、内心本当は藤壺の宮の方こそ光源氏の愛を求めていたのではないかななんて思ったり。チコリのエッセンスは藤壺の宮に、『本当に心からただ光源氏の幸せを祈る』勇気を与えてくれたのではないかなと感じています。
スターオブベツレヘム
彼女は心の奥底にたくさんの悲しみや罪の意識を沈めながら、当時の貴族社会で我が子(光源氏との子)を守るために必死に生きたのだと思います。
そして子供を守るために、出家します。
神仏の前で、多少は奥底の悲しみに向き合うことができたのでしょうか。
https://note.com/papillon_fleur/n/n3a2593aef16d?sub_rt=share_b
罪悪感という側面ではパインのエッセンスがメジャーではありますが、彼女にはなんとなくイメージがしっくりこない気がして。
神聖なスターオブベツレヘムのエッセンスなら、苦しみを抱えて自分を責めている彼女を、全て受け止めて、その柔らかな光で包み赦したのではないでしょうか。
ウォーターヴァイオレット
こちらもお花の色がどこか藤の花の色と似ていること、地面から距離を置き、美しい水の表面に漂って生きている姿が、どこか美しく孤高な藤壺の宮と重なり選びました。
バッチ博士はウォーターヴァイオレットについて「健康な時も病気の時も1人になりたがる。大変静かで物音を立てず、あまり喋らないが話す時は大変穏やかに話す。非常に独立心が強く能力も高く自分に信頼を置いている。他人の意見には左右されない。人々から離れて自分の道を行く。賢く、才能がある人であることが多い。彼らの穏やかで落ち着いた雰囲気は周囲の人々にとって恵みである。」と書いており、まさに『かかやく日の宮』と言われるくらい全てに恵まれながら、母になってからは重すぎる秘密を秘める重圧にひとり耐えながら我が子を守り抜いた藤壺の宮に非常にリンクします。
重すぎる荷を1人背負おうとした美しい藤壺の宮のそばに、このウォーターヴァイオレットのエッセンスは静かに寄り添ってくれたのではないでしょうか。
光と影
何もかもを手に入れているように見える人を見ると、私はやはり羨ましい気持ちや、時には嫉妬心も顔を出します。
でもその人も人知れず何かを抱えて、懸命にそれに耐えているのかもしれない。
そんな風に人の表面だけでなく、裏側に深く思いを馳せることを忘れずにいたいなと、藤壺の宮について改めて考える中で、感じました。
そのためにまずは自分自身が自分の裏側にとことん寄り添ってあげることが大切なのだと思います。