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ワニ食べたい(方言Ver.)
ぶち食べたくなっとる。今。
ワニ。
ワニ食べたい。
ワニ食べたい。
ワニの刺身が食べたい。
無性に食べたい。
うちのゆうワニは、クロコダイルじゃないけぇ。
アリゲーターでもないけぇ。
サメ じゃ。
シャーク。
ワニ イコール サメ。
サメ肉を食べる習慣は世界中で見られるが、一定地域の住民全体が刺身として食べるのは備北地域特有の風習であり、日本国内でも他には宮崎県の一部でしか見られない。 -Wikipedia「ワニ料理」より引用
スーパーで売られとるワニはネズミザメがいっちゃんうまいと思っとる。
ワニはネズミザメ。
なにをゆうとるんじゃと思う人もおるかもしれん。じゃけど、うちは本当のことしかゆっとらん。
手前のがワニ↑
ワニはきれいなピンク色をしとる。
臭いがあるけぇ、ショウガ醤油で食べる。
少し独特のもったりした食感。
食べだすと止まらん。
ご飯がすすむ。
ワニは基本、めでたい時に食べる。
我が家では盆と正月、田舎に一家が勢ぞろいするとワニをこうてくる。
中国山地の山ん中は、海から遠い。じゃけぇ、昔は新鮮な海の魚を食べられんかったんよ。鮎なんかの川魚はおったけど。
じゃけど、ワニ イコール サメはアンモニアを生じるけぇ、腐りにくかったんよ。それを船で川を上って山奥へ売りに来ちゃったというわけよ。
海のもんは珍しかったけぇ、ぶち重宝されて、ハレの日に食べるもんとして郷土料理になった。
ワニの臭いとは、アンモニア臭のこと。
最近はアンモニア臭が薄ぅなって食べやすうなった。じゃけど、うちは臭い方が好きじゃね~。臭くないとワニじゃないと思っとる。
富山の人が「昆布締めは糸が引いて、わるなる寸前の頃が んまいやちゃ」とゆうのと、同じじゃと思っとる。
異論は受け付けん。
なんでサメのことをワニとゆうんかは知らんけど、因幡の白兎の話に出てくるワニは、サメじゃないん?って説があるけぇ、だいぶ古い方言かもしれんね。
海の魚が新鮮なうちに食べれるようになった今、ワニ料理が無くならんように、うちは愛を叫び続けたい。
アイ ラブ ワニ。
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この記事は、以前書いた▼の広島弁、途中少し富山弁バージョンです。郷土料理のことを書くのなら、その地の方言を使ってみるのはどうだろう と思い… 実験してみました。
(おしまい)