4.体質と働き方(≒生き方)
朝起きた時、ああ、“今日はダメな日”だ…と思うと同時に、でももう有休残ってないよ、そして、同僚に迷惑かけるの嫌だな、そして、上司に電話するの嫌だな………“死んじゃいたい”。
そんな異常な身体のダルさと不安や恐れに襲われる日が、月に1回程度ある。わたしはPMS(月経前症候群)なのだ。
このエッセイは、自分が毎日何を思い考えているかを自分で知るため、そして友人・知人への近況報告も兼ねて書いている。
日々の過ぎていってしまう小さなことをすくって、自分という棚にはなにが収まっているのか、棚おろしの意味をこめて綴りたい。
PMSというのは、月経前3〜10日に身体的・精神的に様々な症状が出て、月経開始と同時にその症状が消失または軽減すると一般的には言われている。
わたしの場合は、大体月経14日前に起き上がれないほどのダルさと眠気が3日間続き、その後10日ほどクヨクヨとイライラを行ったり来たり。いつの間にか楽になったな、と思った頃に月経が始まる。
忙しさやそれにともなうストレスによって、症状の濃淡は月毎に違うが、症状の出方のスケジュールは上記のような感じだ。
現在働いていないので、のんびり過ごしよく寝れている。だからなのかは定かではないが、症状は一時期より大分楽だ。
避妊用ピルや漢方等色々試したが、わたしは生活の中から精神的なプレッシャーを出来るだけ除き、よく寝ることが1番効く気がしている。
とはいえ、独身の時はなんとか働かなければならず、のんびり過ごしよく寝ることが難しかった。
シフト制の仕事が長かったので、年中時差ボケみたくなっていたからよく寝られず身体への負担が大きかったし、責任のある仕事へのプレッシャーやたくさんの同僚たちとの人間関係には焦りがあった。
さらには月に1〜2日ほど必ず休んでいたので有休は足りず年度末は欠勤していたし、休む日以外の出勤日に一生懸命働いたとて「よく休む体力のない人」というイメージは払拭されなかった。契約社員だったので、また契約してもらえるかビクビクしていた。
なによりも“普通に”働けない自分が嫌で嫌で仕方がなかった。
だからなんとか毎日仕事に行き元気を装っていたが、PMSの症状である「希死念慮」(特に理由はないが漠然と死を願う状態)が強くなった時、さすがにこれはやばいんじゃないかと我に帰った。
その後休職し、わたしが健康で文化的な生活を送るためには結婚しかない!という答えを導き出し、当時付き合っていた現在の夫に頼み込んで結婚していただいたのだった(だから一般的な結婚=ラブラブみたいなイメージとはかけ離れている)。
自分で自分のことも養えないのかと、情けない気持ちは消えないけれど。
現在、岩手に越してきて症状がピーク時よりは落ち着いており、今後のことを前向きに考えられる余裕が出てきた。
落ち着いて考えると、体質的に週5フルタイムで会社に行って働くという生き方は合わないんじゃないかなーと思える。
だから…こんな体質に合ったというか、こんな体質だからこそできるような働き方(≒生き方)ができればいいなと思うし、それは自分でつくらねばどこにもないだろうと思う。
そして、ゆくゆくは体質や病気や障害なんかで“普通に”働けない人たちが、なんの引け目も感じないような世の中になれば、その手伝いができればなーとうっすら考えている。
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