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映画「場所はいつも旅先だった」から感じる

アマゾンPrimeで観る
ぐだぐたの雑文です、
作品の内容には触れません
内容や解説は、良識ある方のレビューをお読みください

ある知人から、今年社会人になったヒトに勧められたが、知っているかと聞かれた

残念ながら知らなかったが、タイトルにひかれて観てみる

なるほど、これから社会に出ていくヒトは、観るべき作品ですね
特にコロナ禍で自粛され、籠らざるえなかった世代には響くでしょう

ネットや雑誌の疑似体験ではなく、ただの憧れではなく、
自分の脚で出るんですよ、
それは、その想いに気づいた、今、ですよ
そこに、きっと何かがあるから、
と教えてくれる

時代は変われど、「何で見てやろう(小田実著)、「深夜特急(沢木耕太郎)」等々、若者の想いは同じです

ワタシの時代は、「地球の歩き方」が出版された時期で、同じ世代の生きたコメントに啓発されたもです

そこ行けば何かがある、という高揚感は何なのだろう、


少し違うがワタシがそこに行こうと思った切っ掛けの作品は、
「ライカでグッドバイ カメラマン沢田教一が撃たれた日(青木富紀子著)」だった、
結局、行かなかったけど、


この作品の監督、ワタシと同世代でした、
自らの実力で道を切り開かれてきたクリエーターと思われます、
ワタシのようなように組織の中でテキトーに泳いできた会社員とは違う迫力が感じらます
(クリエイティブに携わるヒトへの嫉妬かもしれません)

何より感心したのは、このご年齢で(大変失礼ですが)この思い入れを持って映像を作れること、
そしてその作品が次の世代の若者の支持が得られていること、

ワタシは、もうほどよい年齢に差しかかってきたので、
何かを始めるために、どこかに向かって行こう、どこかで途中下車をしてやろう、などの気持ちは薄れてしまい、
この後、どのようにして終着駅に辿り着くか、どうやってこの汽車から降りようか、を考えることが多くなっている、
守るものを持ち、生きる怖さを体験してきたからだと、言い訳をして

作品に戻りますが、
一人称のナレーションはいいですね
主観的な観点でポジティブなコメント、どんな状況であれ、そこに共感という概念が湧き上がってきます

映像と同時に、語りかける言葉の強さを感じます

少しズレますが、NHKの「ドキュメント72時間」のナレーションは抜群に上手いと思います
多種多様な人たちの人生を、一人称で見守っていく
対象となる人物のリアルな不安を、肯定によって安心感で包みこむ、
寄り添うってことなのでしょう
そこに共感が発生するから、人気があり、見られるのだろう
制作側の作家やディレクターの暖かさと力量を感じます


この作品、若い人だけでなく、年齢に関係なく触れて欲しい
流石に、一瞬一秒を見落とさない見方は無理でも、流し見であっても、
もう憧れたり苛立ったりする感情が持てなくても、
それが懐古であってもいいので


そこに行こうとした自分の証のために


アン・サリーの主題歌は良かった、これはワタシにとっては新しい旅先での出会いとします



ドキュメンタリーは、以下が好きです

「エンディングノート(砂田麻美監督)」
「なぜ君は総理大臣になれないのか(大島新監督)」
「ゆきゆきて、神神(原一男監督)」



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