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週末1000字エッセイ

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2024年限定。週末に1000字程度のエッセイを更新します。出来事、思ったこと、考えたこと、感じたこと。30歳の本音をぽつぽつと綴ります。
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週末1000字エッセイ始めます

あっという間に30歳  今年で30歳を迎える。この30年間、24時間365日と同じ時を過ごしている…

miho
1年前
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変わらない心 - 週末1000字エッセイ#52(最終回)

 スーパーに足を踏み入れると、正月用品が並んでいた。紅白なます、栗きんとん、伊達巻。おな…

miho
1か月前
6

灯りが導く季節に - 週末1000字エッセイ#51

 街を包む灯りの中に、一筋の思い出が浮かび上がる。  夜道を歩いていると、ふいに耳に届い…

miho
1か月前
6

人生を飾るガーランド - 週末1000字エッセイ#50

 わたしは、隣にいる彼と手を繋いで歩いていた。もうすぐ夫になる人だ。この道をふたりで歩く…

miho
1か月前
7

エッセイを書く理由(全文公開) - 週末1000字エッセイ#49

 週末の午後、わたしはしかめっ面でキーボードを叩いていた。この1年間、土曜日の口癖は「エ…

miho
1か月前
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カメラの向こうにあるもの(全文公開) - 週末1000字エッセイ#48

 1827年、ニセフォール・ニエプスが世界で最初の写真を発明してから、200年近くが経とうとし…

miho
2か月前
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仕事だけじゃない毎日を - 週末1000字エッセイ#47

 30歳になって感じるのは、疲れの抜けにくさである。いつかSNSで「40代になると具合の良い日がなくなり、“少し具合が悪い日”か“とても具合が悪い日”だけになる」という投稿を目にした。その言葉が頭に引っかかっている。今でさえこんなに疲れやすいのに、10年後の自分はどうなっているのだろう。想像すると、薄暗い未来の影が心に忍び寄り、思わず身震いしてしまう。  わたしは、元々疲れやすい子どもだった。それは、物心ついたときからのことだ。運動が苦手で体力がないうえ、外では無意識に気を

許しの光 - 週末1000字エッセイ#46

 あなたにとって、許せない過去はあるだろうか。わたしにはある。いや、正確に言うとあった。

miho
2か月前
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好きのお裾分け - 週末1000字エッセイ#45

 冷たい風がビルの合間を抜けていく。すっかり冬の気配が街を包んでいた。ほんの少し前までは…

miho
2か月前
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ハロウィンの街で、あの日のわたしが呼んでいる -週末1000字エッセイ#44

 10月下旬の週末。わたしは夕方に美容院の予約が入っていたため、それまで夫とカフェでお茶を…

miho
2か月前
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たしかなもの - 週末1000字エッセイ#43

 平均寿命とは別に、「健康寿命」という概念がある。生まれてから亡くなるまでの平均年齢を示…

miho
3か月前
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心のページ - 週末1000字エッセイ#42

 朝、家を出た瞬間、スマホを忘れたことに気がついた。一緒に家を出た夫が「取りに戻る?」と…

miho
3か月前
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理想の休日 - 週末1000字エッセイ#41

 平日の昼下がり、秋の空は透き通るように深く、濃淡をまとったひつじ雲がゆっくりと流れてい…

miho
3か月前
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スポーツの秋 - 週末1000字エッセイ#40

 長い長い夏が終わった。外に出て息をした瞬間、熱風が肺に入り込む。日差しは暑さを超えて痛みを伴い、肌に突き刺さる。この強烈な季節は本当に終わりを迎えるのだろうか?そんなことを思った日もあったが、今では穏やかな風が街を漂い、秋の到来を告げている。  さて、「〇〇の秋」と聞いて、何を思い浮かべるだろうか?食欲の秋、読書の秋、芸術の秋、そして睡眠の秋。秋にはさまざまな顔がある。  今日はその中でも「スポーツの秋」について書こうと思う。