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鉄道1000kmの旅

 出発日の朝。これから、3泊4日の旅がはじまる。#1の記事で「長く、旅をしよう」なんて書いて得意になっていたが、今回は4日間の旅だ。しかし、まだ小僧の私には一人で家を出て4日間も旅を続けるということだけで十分ビッグイベントである。
 前述の#1にもある通り、今回は一筆書きに切符で旅をすることにした。一筆書き切符を使うと、通常より安い運賃で長く移動することができる。大変優れた発券の仕方だ。今回発見した切符はおよそ12000円ほどで全工程は1000kmに及ぶ。単純計算で行くと、1日に250kmほど移動することになる。

 一筆書き切符の利点として、青春18切符では使うことのできない特急を使うことできる。しかし、お金のない私に全区間特急に乗ることができるのかと言われたら、もちろん無理である。特急を使うにしても、最低限に抑えたい。そんなことを考えながら、私は2枚の特急券を購入した。1枚目は三島ー静岡、2枚目は静岡ー浜松 という切符である。私は、別に静岡で新幹線を降りる予定がないのに、三島ー浜松という特急券を分割して購入したのである。これは、いわば裏技のようなもので普通に購入するより550円ほど安くなる。これは、新富士駅と掛川駅の建設年度によるものだが、ここでは長くなってしまうので割愛させて頂く。
 三島駅の5番線ホームからN700Aに乗り込む。かつての鈍行で行くはるか遠くの浜松が、まるで隣駅のような感覚に陥る新幹線は非常に恐ろしい。

夜明けの三島駅

 列車は浜松に到着。これからはしばらく鈍行のたびに戻る。まずは、名古屋まで向かうことにする。西に列車を走らせ続け、ひとまず豊橋に到着すると、茶を常飲する県民が見慣れないであろう列車が現れる。転換クロスシートという座席をもった列車だ。転換クロスシートとは、列車の進行方向に向けて座ることができる一般的な座席だ。この座席を見ると、愛知県にいることを実感できる。

New rapid

 1時間ほどかかり、名古屋に到着した。今回の旅の目的には大学見学という名目も入っているらしいので、ひとまず名古屋大学に向かう。名古屋大学までは地下鉄で行けるらしい。名古屋市営地下鉄の大好きなチャイムを聞きながらボォオオッッッッ…
 コロナ禍のため、昨年はオープンキャンパスが開催されなかったらしい。どうにか、キャンパス内を見学できないかと考えていると、キャンパス内に大学博物館があった。博物館の見学をしながら、キャンパス内も見ることにした。とは言っても通常は立入禁止なので、博物館に向かう道中で建物を見る程度だ。
 博物館を見学し終え、時刻を確認すると、12時を回ろうとしていた。名古屋と言ったら「矢場とん」だろう。
どうしても食べたいと思い、店を訪れたときにはすでに長蛇の列ができていたので、諦めることにした。私は、行列に並ぶことができない。
 

 本日の目的地は京都だ。まずは、名古屋から米原まで移動する必要がある。新快速(New Rapid)とかいう変な名前の鉄道に乗り、米原に着くと、今度は新快速(Special Rapid Service)という特急みたいな列車に乗る。すると、京都までは意外とすぐ着く。日本の交通網は素晴らしい。


米原まで来ると達成感がある

 京都に着いた。一筆書き切符で少し注意しなくはいけないことは、東海道線から湖西線の切符を購入し、京都に立ち寄るときは追加で片道190円が必要になる。
 京都駅を出ると、まず目につくのは高い天井を持った駅だろう。そして、駅前に出ると高くそびえ立つ京都タワーがある。かつて、、、というか最近までこのタワーの地下には素晴らしい銭湯があった。私の中で、京都の名所だった銭湯はウイルスに殺されてしまった。悲しいかな

つづく…

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