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卒研生・大学院生向き

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研究,論文執筆に役立つnoteを集めています.
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記事一覧

論文イントロの書き方 -封じるべき「そもそも論」6選-

論文のイントロダクション(序論・緒言・はじめに)を書くのはなかなかやっかいです。研究の科学的プロセスの中で実証していない「そもそも論」の論理を説得力をもって単純かつ明快に述べなければならないからです。この記事では、イントロの役割についておさらいした上で、イントロを書く上で記載すべき6つのポイントと、それを指針としてイントロを書く方法を紹介します。 ※この記事は、著者のブログ「駆け出し研究者のための研究技術入門」の記事のリライト版です。 イントロの役割は先手を打って「そもそ

研究・執筆・発表の基礎をしっかり学ぶ【石原尚のnote記事一覧】

大学・大学院で学んでおきたい研究・執筆・発表の方法を「基礎からしっかり」学んでいただくための解説記事の一覧です。ご卒業後の学び直しに。在学中の自学自習に。大学研究室での教育の教材に。中学・高校での探求学習の参考に。ご自由にお使いください。すべて無料で最後までお読みいただけます。 記事を気に入っていただけましたら、より網羅的かつ体系的に研究・執筆・発表の実践的な技術と学び方を解説している拙著『卒論・修論研究の攻略本』も是非ご覧ください。卒業研究や修士研究を楽して早く終わらせる

研究発表は【道案内ゲーム】- 聞き手を迷子にさせないための9ルール -

発表とは、迷いやすい暗い森で大勢を道案内する難しいゲームに挑むようなものです。成功すれば、あなたが森の奥で見つけた発見や知識が確かにそこにあることを皆に示すことができ、称賛される可能性がありますが、失敗すれば、途中で帰られたり、怒らせたり、失望させることになります。成功するためには、迷子にならないようについてきてもらうための「道案内のルール」を守ることが必要です。この記事では、発表についてきてもらうためのシンプルながら強力な9つのルールを、道案内のたとえで解説します。 ※この

論文アブストラクトの書き方 -4つのステップを実例付きで-

多くの人に論文を読んでもらおうとするとき、タイトルの次に重要な部分がアブストラクト(Abstract/概要)です。大抵の読者は、その論文が自分に関係しそうかのあたりをつけるためにまずタイトルを読み、その次に『さらに時間と労力をかけて実際に読みこんでいく価値があるか否か』を判断するためにアブストラクトを読むからです。この記事では、そんな大切なアブストラクトの書き方を、例を挙げて解説します。 アブストラクトを書く手順の概要この記事で紹介する手順は以下の4ステップです。 この記

「良い」発表・論文・研究の実現のために大切なこと

「良い発表だったね。良い研究をして、良い論文を書いたね。」と言われるのはとても嬉しいものです。自分でも「我ながら良い発表ができたなあ。」と思いたいものですね。そんな風に自分にとっても相手にとっても「良い」発表・論文・研究を実現したいなら、「研究者(発表者、執筆者)自身にとっての良さと、読み手や聞き手にとっての良さは違う」ということを認識し、両者にとっての良さを両立できるように進めることが大切です。この記事では、「良さ」が自分と相手にとってどのように違うのかを解説し、それを踏ま

パラグラフライティングの作法 -書き手にもメリットのある文配置ルール-

パラグラフライティングは、難解な内容を分かりやすく説明するために必須の記述法であり、読み手だけでなく、書き手にもメリットがあります。ポイントは「各段落の先頭行だけを抜き出せば正しい要約ができあがるようにする」ことです。この記事ではまず、パラグラフライティングの概要とメリットを説明します。そして、守るべき5つのルールと、そのルールが守れているかを確認する方法を紹介します。 ※この記事は、著者のブログ「駆け出し研究者のための研究技術入門」からの転載です(一部修正あり)。 論文は

「研究テーマは好きに決めていいよ」は攻略難易度 Super Hard モード

卒論・修論研究の最初の山場である「研究テーマ決め」の難しさは、所属する研究室(ラボ・ゼミ)によって大きく異なります。そしてその難易度は、テーマのどこまでの部分を学生さん自身が決めるのかに依存します。実は、「自分で好きに決めていいよ」と指導担当の先生に言われたときが、最も難易度が高いテーマ決めに挑むことが判明した瞬間なのです。 研究を進めるだけでも大変なのに、「テーマを決めるところから全部やれ」というのは、難しいゲームの攻略を進めるだけでも大変なのに、「そのゲームの企画開発か

効率的な論文の読み方 -読み解くヒントの狙い読みをしよう-

論文には難解な内容が詳細まで記載されているため、指針もなく読み進めていくだけではなかなか理解を進めることができません。効率的に読み進めていくには、論文に散りばめられている「読み解くためのヒント」を集めるための「狙い読み」を先に済ませておくことが有効です。この記事では、そもそも何を読み解くべきかを紹介したうえで、どのようなヒントがどこにあり、またそれによって何をどう読み解いていけばよいかを解説します。 ※この記事は著者のブログ「駆け出し研究者の研究技術入門」からの転載です。一

曖昧な興味から研究テーマを定める3つのステップ

適切な研究のテーマや目的を定めることは難しい作業です。漠然とした興味の対象はあるけれど、ゴーサインをもらえる研究目的を定めていくための具体的な方法がわからない、という学生さんは多いはずです。 この記事では、そのような場合に3つのステップでテーマを定めていく方法を紹介します。場合によってはテーマ決めの大半の部分を教員が担当することもありますが、その場合でも知っておく方が打ち合わせがスムーズです。 ※この記事は、著者のブログ「駆け出し研究者のための研究技術入門」からの転載です

果てしない文章推敲を「3ステップ」で効率的に終わらせる方法

文章は、「これで伝わるだろう」という淡い期待を簡単に裏切ります。伝えたいことを期待通りに伝えられるようになりたいのなら、「表現の質」を高めるための推敲の技術の習得が不可欠です。 この記事では、大切ながら手間のかかる推敲を「効率的に」実施する方法を紹介します。ほとんどはじめて論文を書くことになった学生さんが、論文原稿(卒論・修論)の価値を飛躍的に向上させるうえで役にたちます。また、論文に限らず、「正しく、詳しく、丁寧に伝えたい」という気持ちで文章を書こうとする場合には、さまざ

パラグラフライティングを「絵の描き方」に例えて解説

論文の書き方に正解はありませんが、多くの先人たちが「こうやれば楽に良いものが書けるよ」という方法を編み出してきました。それは、絵を描いていく方法と似ています。つまり、全体の下絵をしっかり描いてから、細かい部分を描きこんだり、陰影を付けたり、あるいは色を塗ったりしていくという方法です。 この下絵は、論文では「アウトライン」と呼ばれます。詳細や陰影の書き込みや着色は、「パラグラフライティング」と呼ばれます。そこで、絵を描く手順を参考にして論文を書いていく方法について、大阪大学大

より良い訊き手になる

研究室の活動では、研究内容についての発表をおこない、それに基づいて議論することが多々あります。発表し、教員や他の学生から質問・意見をもらうことで、自分の研究のどこが評価されているのかを理解し、どこに解決すべき課題があるのかを気づき、研究をさらに進めるための手がかりを見つけることができます。 このような場では、その発表による気づきや理解を深めるために、話し手が上手に発表しようと心がけるだけではなく、聞き手がしっかりと「聴く」・より良く「訊く」ことを心がけることも大切だと思って

卒論・修論チェックリスト

卒論・修論の原稿を書くときに、そして、発表会・審査会の準備をするときに、何を書くべきか・何を目指すべきかの道しるべがあると大きな助けになります。 チェックリストを使って、長期的に取り組む卒論・修論でも、現時点とゴールまでの差を逐次チェックしながら、迷子にならずに、ゴールに向かって着実に進んでいきましょう。 原稿&スライドのポイント内容について 題目 この研究のテーマを適切に表現するものになっていますか? 目次(論文原稿) 目次だけをみて、論文の全体像が分かるように

伝わるデザイン

私が発表資料を作成するときには「伝わるデザイン」というWebサイトを参考にしています。本日、このサイトを運営されている片山なつ先生(千葉大)にお願いして、学科の学生たち向けに「伝わるプレゼン資料作成」講座をオンラインで開催していただきました。 情報要素をデザインすることの大切さを示すために、「伝わるデザイン」しない・するのビフォー・アフター例を作ってみました。片山先生にお見せしたらちょっぴり苦笑いされながらも褒めていただけた(特にビフォー)ので、ちょっと公開してみます。