社員の流出を防ぐ為に必要な事【オヤジ店長のツイート日記vol.48】
こんにちは!オヤジ店長と申します!
人材育成、リーダーシップなどについてTwitterで発信している某外資系アパレルブランドで店長をしている読書好き、50代のオヤジです!
簡単な経歴や活動は、宜しければ私のTwitterをご覧ください。➡ @OyajiTencho
ツイートした事を掘り下げて記事にしています。今回のテーマは?
社員の定着率、離職率を考える
社員の定着率や流出について幾つかツイートしました。結構反響♥を頂きましたので掘り下げたいと思います。
このnote記事も内容が良いと思われたら「スキ♥」を押して頂けると幸いです。コメント、感想等もTwitterの方にリプ頂いても構いませんので、合わせてよろしくお願いいたします!
今回は個人的に想いが強いテーマなので、いつもより長めです…w 最後まで読んで頂けると幸いです!🙇
社員を定着させて人の流出を防ぎたいとどの企業も考えておられると思いますが「最近ウチは人の流出が激しくて…」なんて嘆く声も聞こえて来ますね…
会社組織と現場の危機感の違い、ギャップ等も含めて私の経験と視点を述べたいと思います。
退職理由は「給料が安いから」とは限らない…
これはツイートもしていますが、よくある例ですね…確かに「給料が低い」というのは、どの業界でも離職原因の上位になると思います。
切実な問題ですよね…日本は給料の水準が低いと言われています…
ただし「本当の理由」としてはどうなのでしょうか?例えば将来性が全く無い(給料が上がる見込みが無い)余程厳しい環境なら分かりますが
そうでない場合、表向きは「給料」がクローズアップされて「本当の離職理由」が隠れている場合があります。
最近弊社でも、競合他社から引き抜かれて辞めて行く人が多いのですが、当然皆サラリーアップをして転職していきます。しかし理由はそれだけじゃない…むしろ給料か決定要因では無い場合が多いです。
会社は、表向きな部分しか見ようとしないので
「〇〇(競合他社)は給料が良いからね…」「弊社もサラリーアップをした方が…」みたいな浅はかな解釈をしている人事や会社首脳陣もいたりするわけです。
よくある会社と職場の大きなギャップですね…そしてまともな退職者インタビューや社員満足度調査をしていない証拠でもあります。
業界水準で見ている
これも現場の実態を見ていない会社とのギャップですね…私の働いているアパレル業界、サービス業全般は離職率が高いと言われています。
しかし弊社は昔、「ウチの離職率は業界水準で見ると高くない」等と首脳陣が豪語していた時がありました。危機意識の無さに呆れてしまいます。
それから大した対策を打って来なかったツケを、今現在、大量流出という形で支払っています…
プライドの高い組織というのは、危機意識を促しても「ネガティブな意見だ」「アイツは批判ばかり言う」とまともな意見と批判の棲み分けが出来ない傾向にあります。
なので「弊社は大丈夫です」「〇〇な見方もありますから」みたいな見せかけのプラス意見を欲しがり、それに群がる忖度イエスマンが増えるわけです…
悪い面ばかり見ず、良い面を見る事は大切ですが、病魔に侵されているのに「大丈夫、心配無い」では後で取り返しがつかなくなりますね。
降格人事が無い
これは大変大きな課題だと思います。
評価全般自体、デリケートな問題ですし「降格人事」は更にデリケートです…
降格人事はやり方次第で「恐怖政治」になるので、より公正なやり方が必要ですね。
私は今の会社で30年以上働いて来ましたが、管理者の降格は僅かしか見ていません。余程実績を落としたか、悪い事を(セクハラ、パワハラ、金銭トラブル等)したかです。
しかし問題のある管理者は氷山の一角で、会社が捉えてないのか見てみぬふりなのか、人の事は言えないかもしれませんが、業績も芳しく無く人の流出も増えているのに放置されている職場は結構あります…
そういう職場の管理者に限って「忖度イエスマン」だったりするので本部は「管理者に問題があるのでは?」と疑問を持ちません。
そんな職場で頑張りたいと思う人がいるでしょうか?社員は会社が嫌になる前に「自分の上司と決別するのです」
では、公正な降格人事は出来るのでしょうか?
私は人事では無いので専門的な事まで網羅してませんが、現場レベルで考えると方法はあります。
前途「社員満足度調査」に近いモノですが、社員に評価対象にしない事を前提に数個の重要な質問(アンケート)に答えてもらい、それが私達管理者の所謂「通信簿」みたいな指標にしてアンケート成績が悪い管理者は業績の良し悪し関係なく指導、改善の見込みが無いなら降格対象検討にするというやり方です。
このやり方のメリットは業績の良し悪し関係無しに職場の精神衛生が見えて来るのと、メンバーが評価するので忖度イエスマンも対策が打てません。
とても大事な取組なので、詳細は別のnoteで投稿しようと思っていますが、個人的に私は自分の職場でこのアンケート調査を実行していました。
本当は第三者にやってもらわないと意味が無いのですが(管理者自身が自分の職場のメンバーにアンケートを取ると正直な答えがもらいにくい…)それを差し引いても
自分のマネジメントの出来不出来が非常に可視化されました。
ある時、会社の研修で評価が議題になった際、この満足度調査アンケートの話をグループでしていた所、横で聞いていた講師の先生が「それは素晴らしい!」「御社全体の取組にされてはどうか?」とご提案まで頂きましたが、弊社本部は何の反応も示しませんでした…(まー予想はしていましたが…)
降格人事のやり方については、色んなやり方があると思いますが、社員側から見て「正義が実行された」と映る内容がポイントだと思います。質問内容はとてもシンプルなんですけど、組織レベルになると何故か実行を躊躇うんてすよね…w
定着率と業績の関わり
ツイートもしていますが、私はここ10年程、メンバーの退職や異動を経験していません。(私のマネジメント成果より単に辞めないだけかも…wまー有難い事です!)
しかし昔は非常に離職者が多いお店を経験した事があります。
当時は弊社も流行りのブランドだったので、売れていた事もあり離職者の多さを問題視される事がありませんでした。
加えて私自身が「能力が低い」「チームワークが取れない」など問題があると思うメンバーは「辞めてもらって結構」という何とも傲慢な考えを持っていたので、良いと思うメンバーは、とことん評価し付いて来れないと判断したメンバーは見捨てていました…
「ウチはプロの集団だ!」みたいな一見レベルの高そうなチーム理論でしたが本当の意味で強いチームとは言えない考え方でした。(アホか!と言ってやりたいw)
よくプロスポーツの話を自分の職場のチームビルディングに例えて話す管理者がいますが(特に男性)これは少し違うと思います。私もよくやってしまいます…w
プロのアスリートというのはサラリーも高額だしある意味「個人事業主」でもあります。「結果が出せないなら必要無し」というハイリスクハイリターンの世界を承知で、しのぎを削っているので私達会社員とは、そもそも生きる世界が違うわけです。
そこを端折って「結果が出せないヤツは要らない」みたいなプロ意識ぶった事を言っているようでは本末転倒ですね。
私達管理者は「どんな人も上手に使って能力を上げる」「人も含めてあるリソースを最大限活かす」が使命だし0か100みたいな極端な発想を持ち込んでは良いチームは作れないでしょう。
これは経験しないと分からない事です。人の能力には差がありますが余程専門性の高い仕事でもない限り天と地みたいな差が付く事はありません。
私は若い時に、この境地には立てなかったですが、年の功もあるのか「どんな人も良い所があり活かす事が出来る」と今は信じています。
人材育成のコストは馬鹿にならない
最近は隣近所の競合他社も人の流出が激しく業績も確実に落ちています。当店のみここ数年誰も変わっていないので、567で厳しい状況は変わらないですが業績は他社に比べて確実に安定しています。
人間というのは即効性のある施策や取組には直ぐに飛びつくのですが、ジワジワ効いてくる事には気づきにくく重要視しない悪い面があります…
先に述べたように弊社も昔は、かなり流行りのブランドで売れていましたから、人が少しくらい抜けても「また入れれば良い」みたいな調子の良い考えを持ちやすく、結果さえ良ければ全てが肯定される雰囲気が出来てしまい、悪くなったり先細りし始めて初めて人材育成のコストが高くつく事を思い知らされるのです…
ここまでの内容を読んで頂くと社員の定着率が高い職場、低い職場でどちらが良いか「自明の理」ですよね。
特に業績が良い時ほど管理者や会社を回している首脳陣の方々は意識した方が良いと思います。
まとめ(離職率を上げない為に)
以上、最後まで読んで頂きありがとうございました!
人事評価制度に関してとても参考になる本があるので紹介しておきます!⬇