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#ファンタジー小説
黒影紳士 ZERO 02:00 〜閃光の樹氷〜第五章 小瓶
ラストスパートだ。さぁ、手を取って…駆け抜けるぞ‼️🎩🌹
第五章 小瓶
サダノブは黒影が大事に預けた、解毒剤を一口口にした。
……ただ護る為に待つ……
先輩……俺、そんな大人しくなれないですよ。
怪我するなって言われても、此処で黙って待っていたら俺は俺の事を嫌いになりそうだ。
折角大嫌いだった自分に、先輩が沢山良い所を見付けてくれたのに……。
そうだよ。俺には似合わない。護
黒影紳士 ZERO 02:00 〜閃光の樹氷〜第四章 復讐
第四章 復讐
黒影は目覚めると、一目散にサダノブに連絡を入れた。
夜の10時の事である。
サダノブは寝ていたが、スマホの音に目覚め、着信が黒影からだと知り、通話ボタンをタップした。
「何ですか?作戦会議はまた明日の朝だって……」
「朝じゃ間に合わないんだ!」
黒影は、サダノブが言い切る前に、急ぎである事を伝える。
「……如何言う事です?」
サダノブは起き上がり、寝巻きから何時ものTシャ
黒影紳士 ZERO 02:00 〜閃光の樹氷〜第三章 蠍(さそり)
三章 蠍(さそり)
「ダーツの矢は警察に渡したので全部ですか?」
念の為、お茶を出しに来てくれた広瀬 美沙に黒影は聞いた。
「ええ、何時も並べている場所に七本3セット有りましたから、全部提出しました。他にも無いか、散々探して行かれたので、もう無いと思います」
と、言う。
「毒は……何の毒だったか聞きましたか?」
黒影が聞くと、
「蠍の猛毒です」
と、答えるではないか。
「蠍って……あの
黒影紳士 ZERO 02:00 〜閃光の樹氷〜第二章 毒針の行方
第二章 毒針の行方
「……で、科捜研は何と?」
黒影は行き慣れた署長室に通され、珈琲を一口頂くと早速聞いた。
「体内に針状の傷があり、其処から致死量の毒物が検出された。だが……針の形状はダーツに違いないんだ。けれど、何度家宅捜査しても、他のダーツの針や縫い針、画鋲まで調べたが、毒が検出されない。……消えてしまったんだ、毒針が……。これ以上の家宅捜査は此方も難しくなって来ているのはもう気付いただ
黒影紳士 ZERO 02:00 〜閃光の樹氷〜第一章 鶯は何処(いづこ)
一章 鶯は何処(いずこ)
とある鶯(うぐいす)は鳴く事も無く、一点を見詰める。
温かな地へゆうるり少し移動する様に。
真剣な眼差しで椅子をテーブルに近付けた。
秋梅(あきのうめ)……御姿現れん。
其れは何処(いずこ)にグラスに一杯。
寒紅梅に御座います。。
寒紅梅(冬の終わりに咲く早咲きの梅)の如く颯爽とカードを一枚、まるでカルタを取る様に叩き持ち、宙へ弧を描き舞い上がらせた者がいる。
「
黒影紳士 ZERO 01:00 〜双炎の陣〜第九章 逃亡者
今回の時幕ラストスパートです。
スキ🖤の推し活お願い致します🎩🌹
第九章 逃亡者
「どうした?サダノブ」
黒影は息を切らして出て来たサダノブに、一先ず落ち着いて貰うようにそう言った。
「先輩!勲さんっ!……獄中の高梨 光輝(たかなし こうき)が!……高梨 光輝がっ!!」
サダノブは息も整えず其の名を伝える。
「おいっ、サダノブ!高梨 光輝が如何したんだ!!」
寄子の周辺を過去にす
黒影紳士 ZERO 01:00 〜双炎の陣〜第八章 被害者
第八章 被害者
「今日も……助ける事も出来ない子供達の死を見なくてはいけないのか……?……分かってはいても……まるで地獄だ」
黒影は夜が明けると、朝焼けに青くなり行く美しい空を見上げ呟く。
体育座りをしてだらりと手は膝に伸ばして。
サダノブはそんな声に、交代で眠っていたが、
「……辛いけど、被害者はもっと辛い……。だから、先輩は其れが分かるから、此処から逃げない。被害者に何かしてやれる事は
黒影紳士 ZERO 01:00 〜双炎の陣〜第六章 赤薔薇
※毎度お馴染みの挿し絵含む、約一万文字となります。
お読みになった後のスキが忘れる方が続出した為、宜しければ先にスキ🖤推し活していただけると、著者のやる気が、ぐぅ〜ん!と上がります。
宜しくお願い致します🎩🌹^ ^
6章 赤薔薇
「主は未だ何も知らないのですか?……貴方自身が持つべくして持った時空修正の力……。我々は時の番人、Der Rosen kavalier(ローゼン カバリエ)で
黒影紳士 ZERO 01:00 〜双炎の陣〜第五章 十二方位
第五章 十二方位
「幻影守護帯……発動!」
黒影は直ぐに、事件と深い関係にある行平 信夫教授を守る事に徹する。
己の影を帯状にし、シュルシュルと音を立てて、行平 信夫教授をぐるぐる巻きにした。
此の影は強固な守りにもなれば、犯人からすれば逃れる事の出来ない拘束ともなる。
「甘いな……。其奴がいなければ、犯人は犯行不可能だったかも知れないではありませんか。僕ならば、手足を影で突き刺してから、
黒影紳士 ZERO 01:00 〜双炎の陣〜第四章 事実と真実
第四章 事実と真実
「サダノブ、出来たか?」
黒影はサダノブに聞いた。
目覚めたら勲がおらず黒影は狸寝入りをしようとしていたが、サダノブが何か「勲の扮する黒影」の様子が変だと、マスターキーを管理人兼神主の滝田に借りて勲の部屋を訪れたのだ。
「やはり、犬の嗅覚は素晴らしいな」
と、黒影は茶化すだけである。
そしてサダノブにこうも言ったのだ。
「勲さんが一足先に調査を既に開始している。勲さ
黒影紳士 ZERO 01:00 〜双炎の陣〜第三章 独り善がりの月
第三章 独り善がりの月
サダノブを上手く巻いた勲は満足気に満月の光に向かい歩き出す。
黒いロングコートが凛とした姿を揺らす。
シルクハットから流れるリボンが浮き足立つ、其の心を映し出しているかの様だった。
弾む様な靴音は黒影と同じ……フットワークの軽さのキープにある。
久方ぶりのシルクハットに馴染んで行く此の感覚……。
此の喜びを何と例えようか……。
月へ向かう其の影は、長い長い
黒影紳士 ZERO 01:00 〜双炎の陣〜第二章 青空のリフレクション
第二章 青空のリフレクション
その日、夏らしい通り雨がザッと降って消え去った。
黒影は其れを確認するなり、
「ゲストルームを片付けて来るよ」
そう行って、隣の隣にある社宅のタワマンへ独り、赴いた。
綺麗に管理しているとは言え、久々に人が来て使うのだ。
一応に必要な物は無いか等、管理人の滝田さんにも知らせなくてはと出掛けたのであろう。
他の皆んなもそう思い、誰も止めはしなかった。
「
黒影紳士 ZERO 01:00 〜双炎の陣〜第一章 零
大変お待たせ致しました。2巻始まります。
此の物語は連載と言って、同著者別書の「世界」と黒影紳士内では読んでいる書とリンクしています。
では…行形ですが、参りましょうか。…こほんっ…
連載発動‼️
🔗「コバルトブルー・リフレクション」
葵と紫が今回は「黒影紳士」に登場します。
始めに読んでおきたい方は以下のリンクから⏬
⚠️此の物語は、ミステリーと言う特性上、悲惨な事件や血の描写がありま