【詩】幻影にむせぶ者たちの歌
どうしても溶け切らないものが、この世の中にあったとしても、それでいいとわたしは思っている。分かりあえないからといって、その誰かを部屋から追い出しても、結局、根本的になにも変わらない。
いくつもの季節があるように、わたしたちはいくつもの試練を耐えていく。いくつもの涙はいくつもの笑いといくつもの忘却に支えられて、次の魂も次の肉体も生き続けていく。あなたたちもわたしたちも、根本的には変わらない。
見よ、たくさんの人が火星を終の棲家に選んで飛んでくる。たくさんの希望を、たくさんの