見出し画像

何もない、だけが心地よさではないことを知ったミニマリストのその先の人です

ミニマリスト、というと皆さんはどんなイメージをお持ちですか?
やはり物が何も無いくがらんとしたお部屋に住んでいる人をイメージするでしょうか。
必要最低限の物だけで暮らすとなるとそうなるのでしょう。
とにかく物が少ないことが正義
むしろ無駄があるなんて信じられないと言わんばかりの主張を目にしたこともあります。

そんな私も以前は物は少なければ少ないほど良いと思っていました。
一度はソファを捨て、ラグを捨て、大量の装飾を捨て、何も無い部屋こそ正義!と思って捨てまくっていた時代もありました。
その時はその時でとても暮らしやすかったことも事実としてあります。

なんといってもお掃除が楽でした。
物を動かさずに掃除機がかけられることの心地よさと言ったら!
棚も物がないのでさっと拭くだけ。
汚れがあればすぐに飛んでいってさっと拭いて終わり。
これはやはり物がないことによる最大の利点だったと今は思います。

ですが次第に何かが足りないと感じるようになりました。
大きな特徴は「休まる場所がない」ということでした。

ソファがないので座る場所が極端に限られる。
床に座っているとだんだんとお尻が痛くなってくる。
無機質すぎる部屋が私には殺風景すぎて白い壁紙の主張が強いと感じるようになった。
部屋に暖かみを感じられない。
子ども達のカラフルな持ち物に配慮できない。
しまってばかりでは使いづらい。
しまうのが面倒で出しっぱなしになってしまう。

確かに生活を送ることはできるお家でした。
ですがそれが心地よいかというと、私たちの場合は違っていたことに気づきました。

そこで私は家族の行動を観察することにしました。
家族がどんな動きをして、どんなことに興味を持って、どんなことをこのお家でしていきたいと感じているのか。
そうすると家族みんなが求めていることは「自分の好きを大切にしたい」「ゆったりした気持ちで過ごしたい」ということが分かりました。

そこから最低限の基準をもっと私たちらしく変えていきました。

座る場所の確保にソファを置く。
床にも座れるように絨毯を敷く。
子ども用の棚を増設する。
絵や小物や植物を飾る。
あえて出しっぱなしにしても良い場所を作る。
このように私たちが快適だと思う物を少しずつ増やしていきました。

今の暮らしに合ったリビング


現在のお家はこのようになっています。
物がなく「ミニマリスト」と名乗っていた頃に比べると随分と物は増えました。
ですが心地よさは以前より格段に良くなりました。
家族が集まるリビング、家族が各々好きなことができる空間へと生まれ変わりました。

掃除のしやすさは前の方が良かったのはありますが、出しっぱなしの場所が限定されたおかげでそこまで手間は増えていません。
出しやすくしまいやすいを意識した収納のおかげで夜にはおもちゃが全て子どもたちの手で片付けられています。
家具の色を統一したので色味が色々あってもそこまでうるさくなりません。
そのカラフルさと適度に物がある状態はお家を寒々しく見せなくなりました。
好きな絵や小物を綺麗にしている時間の楽しいことと言ったら…もうこの暮らしの良さを感じずにはいられません。
生活できるけれど楽しくはないお家は暮らしが楽しいお家に生まれ変わりました

家族の物の多さや好きだけれど必要ではないと思っていた物を手放していたあの頃の私に今なら伝えられます。
「家族の物も自分の好きな物もちゃんと大切できる」と。

物を減らすことは生きやすくなること、それには私も納得です。
ですが減らす量はその家族構成・住んでいる場所・暮らし方など様々な理由によって違ってくるのは当然だと思います。
ただ生きるのではなく、その先の暮らしを楽しむ余裕を持つこと。
その余裕を持つために何を減らすのか、それを考えることが何より大切です。

そして暮らしは続いていきます。
今の暮らしが今の私には合っているけれど、この先はどうなるか分かりません。
家族の変化もあります。
私はその時々を快適に過ごせるように余裕を持って暮らしていきたいです。
無駄だと思っていた物すらも大きな余裕を持って愛して暮らしていけますように。

いいなと思ったら応援しよう!

おトモ
子どもにお小遣いをあげる気持ちで♡