ブルターニュ幻想集―フランス民話
フランスの中でも、独特の文化を持つ地域、ブルターニュの民話を集めた本です。
ブルターニュは、昔は、フランスとは別の国でした。
フランスの一部となった現在も、パリなどのフランス文化の中心とは、距離を置いたところがあります。本書の民話を読んでいると、それをひしひしと感じます。
『幻想集』というだけあって、幻想的な話が多いです。悪魔や、妖精や、幽霊などが、よく登場します。
かつてブルターニュの海に沈んだという伝説の都市、イスの話も、載っています。
全体的に、暗く、怪奇な雰囲気が強いです。怖い話が苦手でない方に、お勧めします。
私のように、怪奇なものが好きな人にとっては、楽しい民話集です(^^)
以下に、本書の目次を書いておきますね。
まえがき 植田祐次【うえだ ゆうじ】
呪われた男・呪われた女
カテル・ゴレ
悪魔の付き添い人
境界石を抱いた男
ドルメンとメンヒル
悪魔のメンヒル
コリガンのドルメン
妖精の三つの贈り物
死者の国
食事に招かれた死者
夜の洗濯女
息子の死に涙を流しすぎた母親
寒がりやの男
海のものがたり
人魚と漁師
黄金のカニ
イスの町(バラード)
イスの町のクリスマス
魔法と冒険
コモール
ロク島のグロアク
うすのろのペロニク
ブルターニュ地方略図
解説 山内 淳【やまうち あつし】