ハミの発明と歴史 (うまはくブックレット(6))
馬を操るのに必要な、馬銜【はみ】という道具について、書かれた本です。
薄い本ですが、内容は充実しています(^^)
類書は、ほとんどありません。馬銜【はみ】について知りたいなら、まず、本書をお勧めします。
現代日本の生活では、馬に乗ることなんて、まず、ありませんね。このため、馬に乗る時に使う道具=馬具【ばぐ】について、知っている方は、少ないです。
けれども、歴史的には、つい最近まで、馬は、重要な乗用動物でした。日本だけでなく、世界的にそうです。
歴史を学ぶ人にとって、馬具について学ぶことは、大いに意味があります。世界史・日本史、どちらでも、無視できません。
馬具の中でも、馬銜【はみ】は、特に重要なものです。馬銜【はみ】があってこそ、ヒトは、ウマという動物を、自在に乗りこなせるようになりました。世界史を変えた道具です。
歴史を学ぶ方、歴史小説を読むのが好きな方、歴史小説を書く方などに、強くお勧めする一冊です。
以下に、本書の目次を書いておきますね。
なお、目次の一部に、環境依存文字があります。御覧の環境によっては、正しく表示されないかも知れません。御容赦下さい。
はじめに
1、ウマ――身体の秘密――
2、ウマの家畜化のはじまり―ハミの発明―
3、ハミの発明
4、棒状ハミの登場
5、ウマの口に棒や紐を通さないハミ―無口頭絡【むくちとうらく】―
6、ハミの装着法
世界のハミ
1、古代オリエントとエジプトのハミ
2、アッシリア騎兵のハミ
3、ルリスタンのハミ
4、ペルシアのハミ
5、ギリシアのハミ
6、エトルリア、ローマのハミ
7、中央ユーラシアのハミの利用
8、遊牧系騎馬民族のハミ
9、内蒙古のハミ
10、中国のハミ
11、朝鮮半島のハミ利用
日本の轡【くつわ】
1、古墳時代の轡
2、古代轡のいろいろ
3、鑣形【ひょうがた】鏡板付【かがみいたつき】轡
4、鏡板付轡
5、方形・円形鏡板付轡
6、f字型【エフじがた】鏡板付轡および楕円形【だえんけい】鏡板付轡
7、円形(円環)鏡板付轡
8、鐘形鏡板付轡
9、十字文ハート形鏡板付轡
10、透彫ハート形鏡板付轡
11、花形鏡板付轡
12、奈良時代の轡 蒺藜【うばら】轡
13、平安時代の轡
14、鎌倉時代の轡
15、室町時代の轡
16、江戸時代の轡
17、明治以降の轡
18、現代のハミ
参考文献
あとがき