日本の帰化生物 (エコロジーガイド)
外国から日本にやってきて、居着いてしまった生物を、紹介した本です。
動物と植物と、両方載っています。
本書では、帰化生物という言葉が使われていますが、最近では、外来生物と呼ばれるほうが多いですね。
帰化生物(外来生物)は、自然にそうなったのなら、問題にはなりません。
ところが、近年は、人間によって、大量に、急速に、帰化生物(外来生物)が生まれています。これは、大問題なのです。自然の許容量を越えているからです。
二〇一四年現在からは、ちょうど二〇年前に出た本です。二〇年前でも、すでに、帰化生物(外来生物)の問題は、深刻でした。
本書を読めば、「一九九四年の段階で、こんなにたくさんの帰化生物がいたのか」と、愕然とするでしょう。
本書は、帰化生物の問題点、帰化生物の種類、帰化生物の侵入の様子、どのような場所に帰化生物が多いか、などを、手際よくまとめて、解説しています。写真も多く、理解を助けてくれます。
情報がやや古いこと以外は、帰化生物(外来生物)のハンドブックとして、頼りになります(^^)
帰化生物について知りたければ、本書で基本的なことを押さえた後、他のもっと新しい本を読んで、最新の情報を得るのがよいでしょう。
以下に、本書の目次を書いておきますね。
用語解説
参考図書・文献
身近な帰化生物
春の雑草群落
初夏の道ばたや空き地
庭・耕地
池や小川
湖沼の魚
秋の雑草群落
帰化鳥
家の周りや屋内
帰化生物の生態学
帰化生物とは
帰化生物と近代・現代の日本
地球環境問題としての生物学的侵入
侵入生物の生態系への影響
侵入生物の定着の条件
必要とされる生物相の管理
侵入・導入・分布拡大
生物区と侵入経路
侵入防止の努力
悪者にされた帰化動物
導入・利用から帰化植物へ
帰化植物の分布拡大
帰化動物の分布拡大
帰化生物がすみこむ場所
帰化動物がすみこむ場所
帰化植物がすみこむ場所
空きニチェへの侵入
食性と定着
定着の失敗
帰化生物の生態的特性
帰化植物のふるさと
繁殖特性と定着動物
繁殖特性と個体群ボトルネック
植物の3戦略と帰化植物
帰化生物の影響
海や湖の生態系の変化
変化する淡水魚相
捕食者の導入による影響
害虫の侵入
害虫の大発生と終息
植生への影響
海洋島の悲劇
遺伝子汚染
有用天敵の導入
危惧される導入の影響
侵入種の根絶
渡航した日本の生物
帰化生物リスト
帰化植物リスト
帰化動物リスト
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