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5年前の私へ

5年前の私へ

お元気ですか?
お元気では…ないでしょうね。

ちょうど学校に行かなくなって、外にも出なくなって1週間が過ぎようとしていますね。
今まで友達が少ないながらもそれなりに学校や部活に行っていたのに、修学旅行3日目の、たった一瞬でひとりぼっちになってしまいましたね。

夜ごはんのバイキングでみんなから無視され、さらには暴言に近いものまで吐かれて何が起きたかわからない状態で水上ショーを見ましたね。そのあとホテルの部屋を締め出されたにも関わらず、担任の先生からは女子ってそんなもんでしょ、と言われて本当に辛かったと思います。翌日の自由行動も地獄みたいな空気の中本当によく頑張りました。

5年後の私が振り返ってもあの日の私は何も悪くないと断言できます。私はめんどくさい性格でネガティブで友達も少ない。それは事実です(笑)。ただ、あの日の私は絶対に悪くない。あの子たちのただの嫉妬です。主犯をはじめ、いじめとすらいえない程の短いいじめに関わった全員、大学受験に失敗します。やったことは自分に跳ね返ってくるんです。だからどうか自分を責めないで。

こんなこと言っても実際に5年前の私に届くわけではありません。でも、この5年間で起きたことを今から伝えていきたいと思います。その前にひとつだけ。ちゃんと生きててくれてありがとう。

ひきこもってから1ヶ月後、期末試験初日から一旦学校に復帰します。そこから2月くらいまでかな?遅刻と早退を繰り返しながらも頑張って学校に通っています。ただ、お昼休憩は人気のない図書館前のトイレで過ごします。ご飯もトイレの中で済ませます。1回、トイレに掃除後の水溜まりができていて、そこに足を突っ込むんだけど、惨めで泣いてしまいます。先に言っておきます。高3の5月までは推しのライブに参戦するくらいしかいいことないです。そんな惨めな学校生活は2月の期末終わりで限界を迎え、春休みまでの1ヶ月半、また学校に行けなくなります。

仮にも進学校に通っているのに受験はどうするんだと思うでしょう。でもその頃のあなた(私?)はそれどころではありません。

季節が変わって4月、無理言って変えてもらった高3のクラスで仲良いと思っていた子に裏切られた感じになります。今思うと、馬鹿なはずの私が同じクラスになってしまって焦ったのでしょう。でもなんやかんやありながらも、その子とは今でもゆるく縁は繋がっています。みんながそれぞれの地獄を抱えているのが高校生であり、受験生だったのでしょう。

仲良いと思っていた子に冷たくあしらわれ、もう無理だと思ってしまいます。ただここで学校に行かなければ色々動いてくれた先生に迷惑をかけてしまう。でももう学校には行けない。もう死ぬしかないんだと犬のトリミングの台で首を吊ろうとします。ただもちろん体重の方が重いので失敗します。母には八つ当たりで壊したと勘違いされ怒られます。あのとき失敗してくれてありがとう。

そして高3の6月、推しを追いかけることしか生きる価値がないと思ったあなたは唐突に派遣バイトを始めます。みんなが学校に行って1点でも成績をあげようと努力している中、ヘルメットと軍手を装着してあなたは荷物を運ぶことになります。進路とかどうでもいい。ただただ生きることに必死になった時期でした。

そこからは不登校ながら生きることにだけは少し前向きになっていきます。その後も色々ありすぎて飛ばしますが....。2020年3月、東海オンエアを見ながら合格発表の時間を待っていたあなたは無事公立大の前期入試で合格を手に入れます。

大学生活は今までの人生をひっくり返すくらい楽しく過ごせました。委員会にも入り、それなりに友達もできています。過去のことを一緒に泣いてくれるような素敵なゼミの先生や同級生にも一年生で出会います。気を張って何者かにならなくても周りに人がいることを純粋に幸せだなって思えるようになっています。

大学生の私にも辛いこと、死にたいって思うこと、人間関係のいざこざも沢山ありました。ただそれを乗り越えられるだけの思い出も同時に手に入れられました。委員会の引退時にもらったメッセージの中にお世辞でも私みたいになりたいって書いてくれたカードを見て、ボロボロ泣きました。感動して泣いたら周りで泣いてる私を見て笑ってくれるような本当に素敵な環境に身を置くことができました。そして、就職活動を通じ、春からは不安いっぱいながらもちゃんと自分が望んだ未来に進んでいく1歩を踏み出せることでしょう。

5年で想像もつかないくらい人生は変わっています。未だに過去のトラウマはあるしめんどくさい性格は治る気配もありません。でも毎日なんだかんだで楽しいです。今は部屋から出ることもいやで死んだ方がマシだと思っていても、とにかく生きてください。あなたは思った以上にしぶとくて肝が据わっています。メンタルは弱いけれどギリギリのところで折れない強さをもっています。

地獄の中から見る5年後は永遠のように感じるかもしれません。でも、あとちょっと、あとちょっとで振り返ったときに戻りたいと思えるような、とっても素敵な場所に辿りつきます。

だから、どうか生きてください。
ただただ生きていてください。

5年後の私より

不登校になってから丁度5年。高校なんて本当にちっぽけな世界だということに当時の私は気づくことができませんでした。人生終わったと思っていても、意外となんとかなるものです。

ではまた👋

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