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源氏物語「空蝉巻」を読む
源氏物語シリーズの続き、「空蝉巻」である。
空蝉巻の展開はあまりの臨場感に古文を読んでいるという感覚すら失わせるものである。展開を述べる記事は二番煎じどころか何番煎じとも言えないほどの記事が蔓延っているため、省略しよう。今回もまた、私自身が気に入った表現や面白いとおもった内容について触れていきたい。(結局は展開を追うことになりそうだが。)
『源氏物語』は女性の顔かたち、容貌について詳しく述べる場面が多い。次に紹介する場面もそれであり、想像しながら読んでほしい。
目すこしはれたる心地して、鼻などもあざやかなるところなうねびれて、にほはしきところも見えず。言ひ立つればわろきによれる容貌を、いといたうもてつけて、このまされる人よりは心あらむと目とどめつべきさましたり。
なんともひどい言いようで。「言ひ立つれば」(はっきり言えば)と言わずとも、なんとなくそうであることは伝わっているのに、追い打ちをかける言い方がまた面白い。「あしきによれる」でなかったことが救いかもしれないが、それにしてもひどい言いようである。『源氏物語』に登場する女性は端麗な女性ばかりではなく、どちらかといえば欠けているところがあり、より現実味がある。それによって、心情の細部まで描写しうるのかもしれない。
空蝉の話は本当に衝撃的であるため是非とも一読願う。
今日は一日も二つの記事を書いてしまったので、「空蝉巻」については短めに。
大学の休みは9月中かと思いきや、10月半ばまでらしく、時間にゆとりが意図せずできてしまった。単位は足りて、このまま卒業はできそうだが、あまりに授業が少なすぎて、卒業旅行も絶望的な今、友人と授業を一緒にとって思い出作りをすることとなった。まるで真面目。