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何度も読み返したい本①

リーダーを目指す部下の心構え

勇気づけられた言葉

何度も読み返したい本①は、
岩田松雄(2021)『「君にまかせたい」と言われる部下になる51の考え方』
である。

私は幸いにも著者の講義を聞く機会があり、
そこで聞いた一言が、今でも忘れられない。

『人は努力する限り、迷うものだ』

日々、目標を持って頑張っていても、
人は悩みます。

まわりとの人間関係がうまくいかなかったり、
自分の至らなさに恥ずかしくなったり、
無力感に苦しんだり、
仕事がなかなかうまくいかなくて頭をかかえてしまったりします。

私も、よく悩んでいました。
そんなときに励みになったのが、
文豪ゲーテのこんな言葉でした。
『人は努力する限り、迷うものだ』

努力をしているからこそ、迷うのです。
ただ問題意識もなく、漠然と生きている人は悩んだりしません。

岩田松雄(2021)『「君にまかせたい」と言われる部下になる51の考え方』261-262項


迷いや悩みは決してマイナスのものではない


51番目に書かれている最後の考え方だ。

この言葉を聞いた時、
心がスーッと軽くなった!
目標に到達できなくて、
悩み苦しんでいる自分は、
間違っていなかったんだ、と思えた。

この時、
古典に秘められている言葉の威力や、
勇気づけられた感覚が忘れられない。

引用の続きになるが、

立ち止まって迷うこと、考えることは、
決してマイナスではないと思います。

悩み、迷っているときは、
人生をブレークスルーしようとしているときです。もっといえば、一皮むけようとしているときです。

うまくいっている人を見ると、
何の問題もなくうまくいっているように見えるものです。
しかし、実際には、そんなことはありません。
どんな成功者だって、
迷い悩んだ時期が必ずある。

うまくいっても、迷い悩んでいる。

岩田松雄(2021)『「君にまかせたい」と言われる部下になる51の考え方』262項

・株式会社アトラスの代表取締役社長
・「THE BODY SHOP」を運営する株式会社イオンフォレストの代表取締役社長
・スターバックスコーヒージャパン株式会社CEO
と名だたる企業の社長を経験された、
著者の言葉には説得力がある。

私はこの言葉を聞いた日に、
「このような素晴らしい言葉に出会っていくためには何をすればいいですか?」
と著者に質問をした。

その回答として、
なんでもいいから本を読んで、
心に響いた言葉があったら、
小まめにメモをとること。
(そのメモに番号を打つこと)
それを1000番まで続けてやってみてください。

といったニュアンスの回答だった。
著者のアドバイスを5年間継続していると、
945番までたどり着けた。
1000番までもう少しだ。

地道な取り組みだが、
ここまでくると、
言葉に対する意識が変わり、
言葉の宝探しをしているような感覚だ。

一方で、
日々の生活で、迷い悩むことも多いが、
ゲーテの言葉を思い出すと、
努力しているから大丈夫!と割り切れる。

結局、人間というものを知るということは、
経営の原点
でもあるのです。

私は、人は「自分探し」の旅を一生続けるものだと思っています。
その自分というものを知るには、いろいろな人間の姿を知っておく必要があります。

やはり、本を読んでいる人は深みがあります
私自身、いろいろな人と接してきましたが、
やはり本を読んでいる人の発言は、
地に足がついています。

岩田松雄(2021)『「君にまかせたい」と言われる部下になる51の考え方』226-227項


おわりに

本書はリーダーを目指す部下として、
さまざまな考え方が書かれているが、
一番大切なのは「人間性」だと感じる。

昨今、ビジネススキルや、
方法論の書籍も多様化しているが、
たまには古典を手に取ってみて、
心に響く深い言葉を探すのも、
読書の楽しみ方ではないかと思う。

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