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遺品にもIT革命が!終活はデジタルを避けて通れない時代に。

「デジタル遺品」という言葉をご存知でしょうか。「デジタル遺品」とは、スマートフォンやパソコンなどの電子機器内やインターネット上に残る故人のデータのことです。

昨今は若年層だけでなく、シニア世代もインターネットを利用する時代です。

総務省が発表したデータによれば、2019年の9月の時点で携帯電話加入者数は1億8千万件を超え、人口普及率は142%にも及びます。それに加えて、2019年に登場した5G(第5世代移動通信システム)の通信ネットワークの革新は、社会のデジタル社会化をより一層進めていくと言われています。

今回は、デジタル化社会の中で重要性を増しつつある「デジタル遺品」を踏まえた遺品整理についてお伝えします。

この記事を読んで頂けますと「デジタル遺品」のあり方を理解し、終活を円滑に行うことができます。自分が亡くなった後、大切な家族や友人に大変な思いをさせないために、今のうちから終活を行い遺品整理の準備をしておきましょう。

■デジタル遺品とは

冒頭にも説明しました通り、「デジタル遺品」とは、電子機器内やインターネット上に残る故人のデータのことです。

最近では、インターネットの利用者が急増している関係で、「デジタル遺品」に関するトラブルも増えつつあります。

自分の亡くなった後、家族や親族とのトラブルを避け、きちんと遺産を相続するためにも、早めに準備しておく必要があります。

■デジタル遺品は2種類あります

デジタル遺品には大きく分けて2種類あります。1つ目はオフラインデータ、2つ目はオンラインデータです。

1つ目のオフラインデータとは、インターネットがなくても使えるデータのことで、スマートフォンやパソコンなどの電気機器内に残っているデータをいいます。

2つ目のオンラインデータとは、インターネットを介したデータのことで、SNSやブログなどの情報、電子口座や電子マネーなどのアカウント、並びに取引履歴等をいいます。

■デジタル遺品にまつわる3種類のトラブル

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デジタル遺品は形を持たない遺産のため、今までの社会に無かったトラブルが起きることが考えられます。以下、デジタル遺品にまつわるトラブル3種類を見ていきましょう。

・故人の思い出のデータにまつわるトラブル

1つ目は、家族や親族がデジタル遺品整理する際に誤ってデータを消去してしまったことで、家族や親族とのトラブルに繋がってしまうケースです。このようなトラブルを避けるためには、事前に周りの人間に共有するデータについてあらかじめ知らせておくことが必要です。

・連絡先がわからなくなってしまうトラブル

2つ目は、故人の関係者の連絡先がスマートフォンやパソコンにのみ登録されていて、パスワードがわからず、誰を告別式に呼ぶべきかが判断できないケースです。このようなトラブルを避けるためには、パスワードを口頭や筆記で伝えておくか、エンディングノートを作成する際に、関係者の情報を残しておくことが必要です。

・故人のデータが悪用されてしまうトラブル

3つ目は、遺品整理の際に捨ててしまったスマートフォンやパソコンからデータが抜きとられ、データが悪用されてしまうケースです。このようなトラブルを避けるためには、故人のスマートフォンやパソコンのデジタル遺品を整理した上で、廃棄・販売・譲渡などをすることが必要です。

■デジタル遺品整理でやってはいけないこと3点

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デジタル遺品整理の際にトラブルを避けるためにも、やってはいけないことがあります。以下、やってはいけないこと3点をお伝えします。

・相続人と話し合う前に遺品整理しない

故人の遺品は「遺産分割協議」を経た状態でないと、法律上の相続人たち全員の共有財産という扱いになります。そのため、遺産分割協議の前に遺品整理してしまうと、トラブルになってしまうケースがあります。

そのようなトラブルを避けるためにも、まずは法廷相続人たちとの遺産分割協議を行い、相続問題を解決するようにしましょう。

・パスワードのロック解除ができないからといって放棄しない

デジタル遺品整理していく中で、パスワードがわからずに故人のデジタル機器のスマートフォンやパソコンなどを破棄し、譲渡してしまう方がいます。

しかし、このように安易に故人のスマートフォンやパソコンなどを手放してしまうと、本来受け取れるはずだった「デジタル財産」や「故人の大切な記録」が失われてしまいます。

デジタル機器を手放すかどうかを考える場合は、「きちんとデジタル遺品整理ができたか」「何かやり残したことはないか」を、もう一度よく考えてみましょう。

・パスワードをむやみに入力しない

デジタル遺品整理していく上でよく問題になるのは、「スマートフォンやパソコンのパスワードがわからない」ということです。パスワードがわからないからといって、むやみにパスワードを入力すると、最悪の場合、データが削除されてしまうケースがあります。

パスワードがわからない場合には、パスワードがわかる情報を探し、さらに専門の業者に頼んでみましょう。

■生前にやっておくべきこと

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以上に見てきたように、終活を行う場合は、デジタル遺品の整理がありうることを念頭に置いていないと、自分が亡くなった後に周りの人間に迷惑をかけ、最悪の場合ではトラブルの火種になってしまうことがあります。ここでは、生前にやっておくべきことをお伝えします。

・パスワードや相続に必要な情報を共有する

トラブルを避けるために、生前にパスワードや相続に必要な情報について、周りの人達と共有しておくべきです。そうすることで、無用なトラブルを避けることができます。

・オンラインデータを共有する

オンライン上にある写真や動画のようなデータはもちろん、FX(外国為替証拠金取引)や仮想通貨などを用いた取引をしている場合、インターネット上にある電子口座など共有しておくべきです。そうすることで、相続の際のトラブルを避けることができます。

■デジタル遺品整理の方法

次に、具体的なデジタル遺品の整理方法についてお伝えします。

・遺言に従ってデジタル遺品を整理する

遺品整理は基本的に遺言に従って行います。しかし、遺言に明記されておらず、遺品の処理が不明確な場合があります。特に、金銭に関係の無い、個人的な写真や動画などの処理に関して、このようなケースに陥ってしまうことが多いです。そのような場合には、遺族間できちんと相談し、処理をするようにしましょう。

・金銭取引に関してデジタル遺品を整理する

次に、金銭取引に関する遺品整理を行いましょう。銀行口座だけでなく、電子口座にある故人の資産を把握します。仮想通貨の口座は2段認証になっているなど、電子口座によってはパスワードやキーワードによって厳格に管理されているものもあります。いざという時に遺品整理ができるように、事前にこれらの情報を共有しておくとよいでしょう。

・どうしてもパスワードがわからない場合は業者に頼む

最後に、どうしてもパスワードやキーワードがわからずにデジタル遺品の整理ができない場合があります。そうした場合は専門の業者に頼めばパスワードを解除してくれます。最終手段として利用してみるのも有効な手段です。

■まとめ

いかがでしたでしょうか。今回の記事を読んで頂き、デジタル遺品や遺品整理についての知識を得ることができたと思います。今回、お伝えした注意点ややるべき点などを踏まえ、周りの人間と話し合いながら、円滑に終活を行っていきましょう。

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