Takashi Oshie

パーソン・センタード・セラピーやパーソンセンタード・コミュニティアプローチ(PCCA)に関すること等をちらほらと書いていきます。

Takashi Oshie

パーソン・センタード・セラピーやパーソンセンタード・コミュニティアプローチ(PCCA)に関すること等をちらほらと書いていきます。

最近の記事

『PCAGIP法の実践: 対人援助職を支える新しいパラダイム』に寄稿しました

僕は第15章「《リフレキシブ/オンライン》リフレキシブPCAGIPとオンラインPCAGIP」を書きました。 「リフレキシブPCAGIP」というのはPCAGIP法のフレーバーの1つで,詳しくはこの論文に書いたものなんですが,リフレキシブPCAGIPが生まれた経緯について書きました。 「オンラインPCAGIP」はコロナ禍のなか,授業で毎年やっていたPCAGIP法をWebexを使ってなんとかオンラインで実施したときの話をこの論文をベースに書きました。 この2つの体験から,自分

    • シンリンラボさんに寄稿しました

      【特集 その後のオープンダイアローグ in Japan】#05 Take the “PCA” train, to go to Open Dialogue!|押江 隆 - シンリンラボ 編者の本山智敬先生からお誘いいただき,書かせていただきました。本山先生,ありがとうございました。 せっかくのウェブ記事ということもあり,いろいろと遊んでみました。やりすぎたか? と心配になったんですが,編集者さんにやさしく受け止めていただきました。ありがとうございます。「うぶんちゅ! まがじ

      • 西南学院大学に転出しました

        noteをずいぶん長い間サボっていました。 サボっていた理由は,大学を移っててんてこまいしてたからなのです。もともとは山口大学にいたのですが,今年4月に福岡の西南学院大学に転出しました。別のブログには書いたんですが,そういえばnoteには書いてなかったなーと思い,いまぼちぼち書いています。 最近,自分としてちょっとした発見だったのは,ここのところ「自分の外側から求められること」にかなりのリソースを割いてきているなあということ。 そもそもお引越しというのはそういうものだし

        • フリースペースのつくりかた(1) 素直にそこにいる

          フリースペースって?押江は不登校や発達障害等により「学校に困難を感じている子ども」のフリースペースを,月1回,2007年からほぼ毎月実施してきました。コロナ禍でストップしてしまう2020年まで,13年間,よくもまあ続けたものだと,いまさらながら自分で思います。また再開したいのですが,諸事情により再開できないまま現在に至っています。この活動のことを,学術的には「コミュニティプレイセラピー」と呼んでいます。 フリースペースでは子どもだけでなく,世話役と大学生などのボランティアス

          日本心理臨床学会第42回大会自主シンポジウム「心理臨床コミュニティの創造と共栄」で指定討論者を務めました

          浅井伸彦(企画・司会・話題提供)・浜内彩乃(話題提供)・岡村優希(話題提供)・押江隆(指定討論)(2023). 心理臨床コミュニティの創造と共栄: 臨床家コミュニティ・自助コミュニティの多様性. 日本心理臨床学会第42回大会自主シンポジウム. やたらと豪華なメンバーのところにお呼びいただきました。なぜ自分が呼ばれたのか当日まであまりよくわかっていなかったのですが、みなさんのお話を聞いて、よくわかったように思います。先生方が心理臨床にかかわるコミュニティを苦心しながら運営して

          日本心理臨床学会第42回大会自主シンポジウム「心理臨床コミュニティの創造と共栄」で指定討論者を務めました

          日本人間性心理学会第42回大会で発表しました

          押江隆(企画)・浅井伸彦(企画)・⼤⽯英史(シンポジスト)・⽥中とう⼦(シンポジスト)(2023). パーソン・センタード・セラピーとオープン・ダイアローグの邂逅. 日本人間性心理学会第42回大会自主シンポジウム. 押江隆・吉永伶奈・宮本⿇梨紗(2023). パーソン・センタード・セラピーの⽴場からみたオープン・ダイアローグの⼀事例. 日本人間性心理学会第42回大会口頭発表. つーかーれーたー! 実は8月中旬にコロナ陽性になり、仕事が諸々ストップして、日心臨と人間性の発

          日本人間性心理学会第42回大会で発表しました

          日本心理臨床学会第42回大会で事例発表しました

          押江隆 (2023). 主訴を語らないクライエントのパーソン・センタード・セラピー. 日本心理臨床学会第42回大会口頭発表. なんともお恥ずかしいことに、日心臨で事例を発表するというのは、僕にとってめちゃめちゃハードルが高いことでした。調査研究ならポスター発表してきたんですけど、事例となるととたんに緊張しましたね。発表直前には応援しに来てくださった山口PCT研究会の仲間にこっそり「帰りたい」等と駄々をこねていました。へたれだ! でも、頑張って発表してよかったです。司会や指

          日本心理臨床学会第42回大会で事例発表しました

          「現場で役立つ教育相談」の一部を書きました

          続けてのご紹介。 押江は第12章の第3節「成人期の心理的不適応」と第13章の「フォーカシング」を書きました。 「成人期の心理的不適応」では、最低限これぐらいは知っておいてほしい、という内容を、最新の情報をもとに、コンパクトに網羅したつもりです。 「フォーカシング」では、理論のごく簡単な説明と、フォーカシングワークの1つとして「こころの天気」の方法および学校で実施する場合の注意点等を書いています。 その他、学校現場で役立つ情報が満載。教員を目指す方だけでなく、スクールカ

          「現場で役立つ教育相談」の一部を書きました

          論文「コミュニティの危機と再生」を書きました

          めっちゃ放置してましたがぼちぼち再開します……。いやもうなんか忙しくて、もう疲れちゃって全然動けなくてェ……。 さてさて、こんな論文を書きました。 押江隆 (2023). コミュニティの危機と再生. 人間性心理学研究, 41(1), 1-5. はじめて特集の総論を書きました。コロナ禍と自殺、人口減少社会、ロシアによるウクライナ侵攻、マイノリティとダイバーシティ(性的マイノリティ、ニューロダイバーシティ)といった、現代のコミュニティに関わるいまの問題意識を書いてみました。

          論文「コミュニティの危機と再生」を書きました

          地域臨床のはじめかた

          ここでは押江が自分の経験から,心理臨床家が地域でなにか活動をはじめようとするときに心得ておくとよいと考える,ごくごく基本的なことを書いていきます。些細なことではありますが,心理臨床家はもちろん,地域でボランティア団体を立ち上げたい方等,様々な方の参考になりましたら幸いです。 なお,下地にあるのは「コミュニティ臨床」の理論です。 1. 地域とつながる「地域でなにか活動をやってみよう」と思ったとき,あなたの臨床はすでに始まっています。あらゆる臨床は関係づくりに始まり関係づくり

          地域臨床のはじめかた

          心理臨床の本質は結局のところ人と人との出会いである

          案の定忙しくて前回からずいぶん時間が経っちゃいましたが,2本目の記事です。前回予告したとおり,「心理臨床の本質は結局のところ人と人との出会いである」というおはなし。 これはときどきお話するエピソードなんですが,僕は高校時代に父を亡くし,不本意入学ということもあって,大学に入学したばかりの頃はけっこうな不適応状態だったんですね。 なかなか友達もできなかったですし,ひとり情報処理センターという,インターネットに常時接続されたPCがたくさんあるところに1人こもってぶつぶつ独り言

          心理臨床の本質は結局のところ人と人との出会いである

          noteはじめました

          押江隆です。地域臨床心理学や,グループ・アプローチ,パーソン・センタード・セラピー(PCT)の研究をしている,大学教員です。 noteには主に地域臨床心理学,特にパーソンセンタード・コミュニティアプローチ(Person-Centered Community Approach: PCCA)と僕が呼んでいるものを中心に書いてみようと思います。 これまでインターネット上ではあまり真面目な話をしないようにしてきた(ネット上ぐらいしょーもない話ばかりしてたいじゃないですか)んですが

          noteはじめました