糖質、それは必要だけど、過度にはいらないもの。
糖質制限ダイエットが提唱されて久しいですね。
糖質制限とは、その名の通り、糖質(≒炭水化物)を制限して痩せる方法の一つです。
炭水化物が主に使われている食品は非常に多く、また、甘くておいしいものですね。
主食もおおむね炭水化物を主な栄養素としているものがほとんどなので、「炭水化物を制限するなんて無理だ」「とても辛そう」といった声が聞こえてきそうですが、糖質制限とは、なにも、糖質を全く摂らない、というダイエットではありません。
炭水化物も、3大栄養素のひとつですから、適度に摂らなければなりません。
正しい糖質制限ダイエットの仕方を覚えて、よりストレスの少ない糖質制限をしていこうではありませんか。
カロリー制限について
まず1つ目に、ダイエットの双璧をなす、カロリー制限という考え方についてお知らせしたいと思います。
私たちは、食べ物を選ぶとき、意識・無意識に関係なくその食べ物の持つカロリーを気にしています。なぜでしょう?
それは、「カロリーと摂りすぎると太る」と思っているからです。
なぜカロリーを摂ると太る、とみんな思っているのでしょうか?
カロリーを摂ると、脂肪に変わって、それが体の中に蓄積して太るから、と思っているからです。
しかし、その考え方は、50年以上も前にアメリカが出した、間違った考え方なのです。
肥満を原因とする心筋梗塞が多かったアメリカでは、1970年代に「肥満の原因は脂肪か、糖質なのか」という議論が起こり、その際に「脂肪が悪いのだから、カロリー制限が必要だ」という結論を導き出しました。
その考え方が、日本をはじめ世界中に広がったのです。
では、そのカロリー制限をしたダイエットで、肥満は減ったのか?
糖質の量を無視したダイエットでは、炭水化物をたくさん食べた人たちの肥満が増えてしまったのです。
そのため、アメリカの糖尿病学会は、カロリー制限の間違いを訂正し「糖質こそが肥満と糖尿病の原因である」という考え方に方向転換をしました。
しかし、日本では、未だに古い考えが根付いており、カロリー制限の考えが世の中に浸透している、という状態になっているのです。
私たちは、ブドウ糖と酸素を反応させてエネルギーを作り出して生きているので、糖質を摂るのは必須です。
ですが、糖質を摂りすぎるとエネルギーとして使われなかったブドウ糖が余ります。
そうすると、すい臓から出るインスリンの働きで、ブドウ糖はグリコーゲンに変えられ、筋肉や内臓に貯蔵されます。
しかし、さらにそれでも貯蔵できないブドウ糖は、それは脂肪となり、体内に貯蔵されてしまうのです。
つまり、糖質を摂りすぎて、ブドウ糖が余り、脂肪に変化して貯蔵されてしまうので、結果太るということになってしまうのです。
その反対に、糖質を制限すると、ブドウ糖が不足し、貯蔵されていたグリコーゲンや脂肪を使って体はエネルギーを出して活動することになります。
脂肪が燃やされるので痩せていくということになります。
これが糖質制限の痩せる仕組みです。
糖質を摂りすぎると
次に、糖質を摂りすぎることによって起きる、人体への悪影響についてお話します。
まず、糖質は、麻薬と同じような依存性があります。
そんなばかな、と思いますよね。
ですが、これは脳の指令でそのようになっているのです。
糖質を摂ると、そのご褒美として幸せを感じるようにプログラミングされているのです。
どういうことかといいますと、糖質を摂って血糖値が上昇すると、ドーパミンやセロトニンといった快楽を司るホルモンが出て、幸せな気分になります。
この幸せな気持ちが曲者で、体が糖質を必要としていない時でも、快楽を得るために糖質を摂ってしまうようになっていってしまうのです。
このことを「糖質中毒」と言い、食べすぎや肥満の原因となります。
特に、血糖値が急上昇・急下降するものは要注意で、糖質をもっともっと!という状態になってしまいます。
また、糖質の摂りすぎは、老化の原因のひとつにもなります。
ブドウ糖とタンパク質が結びついて劣化してしまう「糖化」という現象がそれです。
体の「コゲ」の状態で、シミやしわ、動脈硬化、骨粗しょう症などを引き起こします。
この糖化の際に作られるのが「AGE(終末糖化産物)」というものです。
このAGEはいちど作られると、体内に蓄積し、なかなか排出されません。
これを溜めないためには、糖質の摂りすぎを避け、余分な糖質をなくすことが大事です。
また、AGEを含む食品を食べすぎないことも必要です。
AGEの多い食品は、
・糖質の多い食品をこんがり焼いたり揚げたりした食べ物
・高温で調理した食べ物
また、AGEは同じ食品でも調理方法で含有量は変わっていきます。
少ない順から
生→煮る→蒸す→焼く→揚げる
です。
なるべくコゲの少ない調理法を選択するといいですね。
糖質制限ダイエットの方法
最後に、糖質制限ダイエットの方法についてお話します。
まず、もっとも効果的な糖質制限の方法は、「糖質を多く含むご飯やパン、麺類等の主食を食べない」ことです。
特に夜は糖質を極力摂らないことが理想です。
どうしても炭水化物の主食を食べたい場合は、朝ごはんに食べると良いでしょう。
これから1日が始まるので、脂肪になりにくいからです。
とはいえ、糖質の摂りすぎには注意ですよ。
そして、肉や魚など、タンパク質を多く含む食品をがっつり食べましょう。
肉の種類は問いませんが、霜降り肉のように、わざと太らせた肉には気を付けましょう。
コレステロール値が上がり、心筋梗塞等につながりますので、余分な脂肪のない、赤身肉がおすすめです。
魚を食べる際も、刺身など調理がシンプルなものを選ぶようにしましょう。
そして、よく噛むことです。
昔から言われていることですが、一口30回を目標に噛むといいでしょう。
そうすることによって、時間をかけて食べることにつながり、満福中枢が刺激されることによって、食べすぎを防ぐことができます。
さて、今回は主に糖質制限についてお話させていただきました。
糖質が主成分の食べ物は周りにも大変多く、しかもおいしいので、誘惑に負けそうになりますよね。
ですが、適量を守って食べるのは必須な栄養素ですので、上手に糖質と付き合って、ストレスのないダイエットをしていきましょう。
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