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『プロフェッショナル 仕事の流儀 〜校正者・大西寿男〜』 をみて
風がびゅーっと吹く、寒い夜。
久しぶりに面白いドキュメンタリーに出会いました。
NHKのプロフェッショナル 仕事の流儀「縁の下の幸福論 〜校正者・大西寿男〜」です。
校正者とは、雑誌や書籍・専門書などの出版物の原稿の誤字脱字の修正や事実の確認を専門に行うプロフェッショナル。
そして大西寿男さんは、芥川賞作家の金原ひとみさん、宇佐見りんさんをはじめ、名だたる作家の作品を支えてこられたフリーランスの校正者です。
番組を観てわかったのは、校正はとても地道な作業だということ。
校正するのは文芸書から専門書まで多岐にわたり、その範囲の広さに驚きました。誤字脱字、表記の誤りをしらみつぶしに探すだけでなく、矛盾がないか、気になる箇所はファクトチェックを徹底する。ひとつの資料に頼らず、裏を取り、妥当なところを探してゆくのは、大変なことです。
また、大西さんの書き手の思いを汲みとる真摯な姿に胸をうたれました。あえてそのままにする箇所、おせっかいを承知で(とありました)表現を提案する箇所。
言葉の深いところにまで潜りこむ様子はまさに縁の下の力持ちで、尊くてすばらしい職業だなと思いました。
印象的だった大西さんの言葉。
ネットの言葉があまりにも吐き捨てられたような言葉に溢れていてぞっとしたっていうのがあるんですけど(中略)
言葉が泣いているっていう気がします。自分の言葉に対してもうちょっと手間暇というか、ケアしてあげることができたら、もっともっと言葉も傷つかないし、相手を傷つけることもないし、逆に相手から自分が傷つけられることもないし
どきんとしました。
ひとつひとつの言葉に向き合い、言葉を守る大西さんだからこそ、感じることなのでしょう。
わたしの言葉は、泣いていないだろうか。傷ついてないだろうか。
そして、誰かを傷つけてないだろうか。
SNSで誰でも手軽に発信できるいま。
もっともっと、自分の発する言葉に責任を持ち、そして大切にしなければと思いました。
言葉が、自分が、まわりが、悲しまず、笑顔になるように。
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