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― 「ところかまわずナスかじり」第313話 ミンククジラとアトランティス大陸 ―
そこは大海原であった。
ただひたすらに水があり、ただひたすらに真っ青な空が広がっていた。
と ―
その茫漠とした海面に白い泡が無数にはじけたかと思うと、一頭のミンククジラが姿を現した。
クジラ族としては小ぶりの多いミンククジラであるが、このミンククジラは巨体であった。
巨体ではあったが、古傷の少なさ、そして、多少ぎこちない泳ぎ方が、そのミンククジラがまだ若い個体であることを示