
🧠スピリチュアル嫌いが和らいだ本🧠
めっちゃ面白かった。著者の実体験から書かれたこの本は、現実とスピリチュアルな部分を科学的に繋げた稀有な存在である。
面白いところは、スピリチュアルで非科学的な体験を誰がしたかだ。そこらへんのマダムではない。
バリバリの脳科学者の実体験なのである。
スピチュアルの逆側にいた彼女が、スピチュアルな体験を通して科学的に紐解いていく。
壮絶な体験の中、体と脳の動きを事細かに書いた。脳科学者だからこそ書けたのだろう。嘘からは感じない熱を感じる。

37歳のある朝、左目の奥から突き刺すような痛みが走って目が覚めた。脳卒中で左脳が停止し、右脳だけの世界を体験する。
左脳のお喋りがピタッと止まった世界。
激しい頭痛はするものの、現実と魔法の空間で宙吊りになっている幸福な恍惚状態。壁に手をかけると体の境界線が分からない。体が粒子状に流れ出て宇宙と一体になったような感覚。まるでその感覚は、涅槃(ニルヴァーナ)のようだった。(※涅槃とは繰り返す輪廻から解放された状態)
ここで左右の脳の違いを簡単に説明をすると
左脳はクソ真面目な性格。言語中枢、区別、データの繋ぎ合わせ、体内時計など管理している。過去から学んだ経験から正しい/間違っている。良い/悪いを判断する。脳の意識高い側。ずっと脳内でブツブツ喋ってるらしい。可哀想。
右脳は楽天的な性格。イメージ力や記憶力、想像力やひらめきを司る。ありのままを受け入れて事実を認める。脳のスローライフ側。
左脳部分が停止してしまったので、この感覚になるのは理解ができる。
そこから8年に及ぶリハビリを経て、奇跡的に復活した部分はここでは割愛する。
僕がこの本で1番刺さった部分は
人は誰しも正反対の性格を抱え込んでいるということ。
そして、脳はバランスを取るのが難しい。
ほとんどの人間がどちらかに偏るとのこと。
現代社会はほとんどの人が左脳に偏るよう仕向けられる、一種の洗脳を日常から受けているというオカルト話もあるので気になった方は調べてみて。
瞑想、マインドフルネス、祈りなどが幸福をもたらすの本当かな?今ここに生きるって何?怪しくない?スピじゃない?と思っていた人も一定数いると思う。僕もその中の1人でした。
チベット僧、修道女を調べた実験で科学的根拠が明らかになったのである。
瞑想、祈りをした結果、特殊な領域で神経学的な活動が減少することが明らかになった。左脳の言語中枢の活動の減少が見られ、脳のおしゃべりが減少する次に、左脳の後部頭頂回にある方向定位連合野の活動の減少が見られた。
つまり左脳を少し黙らせて右脳に偏りが生じれば誰しもが幸福感を得ることができる裏付けになった。
本の後半は、左脳機能が一時的に失ったことにより、右脳の可能性を感じた著者による右脳マインドのススメが書かれている。
そこは少しスピ感が強く、人によって捉え方が変わる部分なのでそこも割愛。
意識高い系か、スローライフ系どっちに舵を取るべきか悩んでいた僕にとって、この本に救われた気がする。二者択一なんてしなくて良い。だってみんな2つの性格があり、扱い方を工夫すればタイミングに合わせて脳を偏らせればいい。
ここで著者が書いていた脳コントロール方法を1つ書いて終わりにします。
【自発的に引き起こされる(感情を司る)大脳辺縁系のプログラムが存在しますが、このプログラムの一つが誘発されて、化学物質が体内に満ちわたり、そして血流からその物質の痕跡が消えるまで、すべてが90秒以内に終わります。】
怒りなどの誘発は90秒で痕跡が消える。
(6秒じゃないんや知らんかった)
怒りや悲しみなどが誘発された時は「おぉ、そうかい反応しちゃったかい。だったら90秒やるからその間は好きにやればいい。でもその後は好き勝手するなよ」と頭に話しかけ、90秒測ると驚くほど効果があるらしい。
本読む前、勉強前、行動の前に90秒をあげるだけでその後のパフォーマンスが段違いに変わるらしい。左右の脳を適切なバランスにするため、人を傷つけないため、幸福のため脳に90秒を捧げよう。
スピチュアルって科学的に証明されてないだけで3割くらいは本当なのかもね。脳の神秘ってすごいわ。スピチュアル嫌いがかなり和らいだ。むしろ楽しめるくらいの余裕が必要なのかもね。
でも幽霊は信じません。怖いから👻