あなたが布団の中でスマホを触ってしまう理由『なぜ意志の力はあてにならないのか』
「時間がない!😱」
そう思っても、布団(ベッド)の中でスマホをポチポチしていませんか?
私は、しちゃいます(´;ω;`)ウゥゥ
今まで何度も『強い意志』を持とうと努力してきました。
世の中には『意志の力を高めよう!!』系の自己啓発本がたくさんありますね。
そんな世の中に謀反を起こさんとする人がいます。
彼の名は、ダニエル・アクスト。
『なぜ意志の力はあてにならないのか―自己コントロールの文化史』の著者です。
ダニエル氏は、科学者ではなくジャーナリスト・エッセイスト(←のちに、重要)。
本の内容を、たいへんおおざっぱにまとめるなら、
というものです。
そして、
というショッキングな例を挙げます。
減量手術をするためのローンもあるということなので、より驚きました。
本当に、『意志の力』はあてにならないのか?
あてにならないなら、どうすればいいのか?
この記事では『なぜ意志の力はあてにならないのか―自己コントロールの文化史』について、ご紹介します!
本文中の引用(ページ数の記載があるもの)はすべて,
『なぜ意志の力はあてにならないのか―自己コントロールの文化史』のものです。
❶誘惑がいっぱい!キケンだらけの現代社会
休日のお昼。
あなたは、一人で家にいます。
しかし冷蔵庫は空っぽ。
雨降りなので外に出るのも面倒です。
そこであなたは思います。
「宅配メニュー、頼むか!!」
家の外に一歩も出ることなく飲食店のメニューが食べられる、便利な世の中になりました。
もうお気づきかもしれませんが、これがキケンなのです。
昔なら、
で済んだはず。
それが、今ではスマホ一つで、寝ころびながら、食事が玄関先に届いてしまうんですよ。
こんな便利な環境では、
といった『意志の力』は、吹き飛んでしまいます。
もちろん、毎日、宅配(デリバリー)を頼むわけではないでしょう。
しかし、時代が変わったことで、確実に誘惑される回数は増えたと思います。
宅配だけではありません。
大昔に比べれば、ずいぶんと簡単にカロリーを摂取できるようになりました。
電子レンジを使えば、気軽においしいからあげが食べられます。
コンビニのスイーツも相当レベルが高く、私もしょっちゅう買ってしまいます。
ドライブスルーなら、車から降りることなくスタバのコーヒーが買えます。
本文には、
とあります。
現代社会においては、次々と「おいしいもの」「便利なもの」があらわれます。
たしかに、それは生活は豊かにしました。
が、いいことばかりではないでしょう。
それには”負の側面”もあるのだと筆者は言うのです。
さらに、その文明発達の速度に対し、私たち人間の「我慢する力」(つまり、意志の力)は、進化できていないと筆者は主張するのです。
❷最大の功罪者!?インターネット
無論、食べ物だけではありません。
たとえば電子書籍。
先日、つい下記の漫画を買ってしまいました。
amazonを開くと、私の好みに合わせておすすめの本を画面に表示してくれます。
とある実用書を買おうとしたら、この漫画が「あなたへのおすすめ」に出て来たんですよ。
と思った私。
しかし、気が付けば”試し読み”をし、作品に夢中になり、買ってしまいました。「今月はお小遣いが」という節約の意志はぶっとんだわけです。
「家にいながら、一瞬で好きな本が読めるようになる」なんて、1990年代のころには、想像もできませんでした。
「Netflix」や「スマホゲーム」、「翌日に届くネットショッピング」も同じです。即座に、ほしいものが手に届いてしまいます。
また、インターネットでは、あなたの検索履歴に基づいた「あなたへのオススメ広告」が表示されます。
たとえば、「30代 おすすめTシャツ」と調べたら、数々のファッションサイトの広告が表示されるようになります。
Amazonの「あなたへのおすすめ」は特にキケン。
検索履歴や購入履歴に基づき、的確に「狙撃」してくるためです。
実用品(化粧水など)を買おうとしたのに、「あなたへのおすすめ」が目に入り、
と興味を持ってしまうこともあるでしょう。
不特定多数の人に向けられたテレビCMや雑誌広告などと違い、あなたの嗜好を狙い撃ちするネット広告は強力です。
あなたはnoteを何で書いていますか?
私は主にパソコンで書いています。
スマホの人もいるでしょうね。
パソコンやスマホは、便利な”仕事の道具”なのですが、簡単にインターネットに接続できる”危険な道具”でもあります。
休憩がてら、5分だけ「ライブドアニュース」をみようと思ったら、10分もたってしまった・・・・・・なんてことはありませんか。
❸「意志の力」は、知らないうちに周りの影響を受けている
文明の発達やネットの話だけでは終わりません。
筆者は、我々は自分で行動を決めているつもりでも、様々な外的要因の影響を受けている、と言います。
このように書かれたら、なんだか恐ろしくなってきます。
❹「意志の力」があてにならないなら、どうすればいい?
記事の冒頭で、筆者の職業は「ジャーナリスト・エッセイスト」と説明しました。
したがって、こちらの本は、ハウツー本ではありません。
といったことはあまり書いてないのです。
しかし、希望はあります。
少しは、方法が書いてありますので。
たとえば、「手続きを難しくする」という方法。
ポテトチップスを食べるときは、絶対に袋から直接食べない。
食べたい分だけお皿に出し、袋は棚にしまう。
もし追加で食べたくなっても、『棚から出す→皿に盛る』と面倒な手続きが必要な仕組みにしておけば、「やっぱりやめておこうか」となる可能性が高まります。
最も有効だと思った方法は、
ことです。(「〇〇」には漢字二字が入ります)
人を〇〇させれば、自分一人では勝てない戦い――たとえば、大好きなマヨネーズを何にでもかけてしまう――に勝利できるようになりました。
この本を読み、QOLが上がりましたよ。
興味がある人は、ぜひ手に取ってみてください。
(地域の図書館に置いてあるといいのですが!)