ジャンプ漫画←タイトルに主人公名がある作品は面白い?調べてみた
「『ドラゴンボール』って『孫悟空』というタイトルじゃ駄目なの?」
母が言った。
小学生の頃、ドラゴンボールのアニメを観ていたときの言葉である。
詳しく聞いてみると、
とのことだった。
母にとって『ドラゴンボール』は、”孫悟空が顔色の悪い異星人と戦う”作品なのだ。
たしかに、
となっている漫画は多い気がする。
さらに、
と思う。
みなさんも、「自分が好きだったジャンプ漫画」を適当に思い浮かべてほしい。
『タイトル=主人公名』となっている漫画が多いのではないだろうか?
超主観的なデータになるが、私が持っていた(持っている)週刊少年ジャンプの漫画を列挙したい。
(⭕=作品名にキャラ名が含まれている)
(❌=作品名にキャラ名が含まれていない)
21作品中、15作品(約71%)に主人公名が入っているではないか。
やはり、自分が面白いと思った(=漫画を買った)作品は、タイトルに主人公名が入っている傾向にある。
また、手元にある”ジャンプの単行本を買うと挟まっているアレ”を見てみよう。
真ん中に「4大TVアニメ化作品!」とあり、4作品中3作品が「タイトルに主人公名が含まれている漫画」なのだ。
漠然と”多い”と思うのではなく、シッカリ調べたくなってきた・・・・・・。
というわけで、今回のお題。
1.調査開始
「面白い」は主観的な言葉で、私独自の判断になってしまう。
そこで「面白い」を「アニメ化」という客観的な事実に置き換える。
アニメ化されたということは世間で「面白い」と認知されたと言えるからだ。
したがって、ジャンプ漫画のアニメ化についてについて調べよう。
期間は、『週刊少年ジャンプ』創刊から現在(2024年8月)まで。
しかし、今と昔では「アニメ化されやすさ」も違うと考えられる。
そのため、下記サイトを参考にし、アニメ化が加速した『Dr.スランプ』以降の作品を対象とした。
これらをまとめると、次のようになる。
連載作品については、下記のWikipediaのページを参考にした。
アニメ化された作品については、下記サイトを参考にした。
が、漏れがあるといけない。
すべて、
という作業をした。
2.調査の実際
下記のような具合で、データを打ち込んでいく。
一部の作品は、判断に迷うものがあった。
が、独自のルールを定め、極力基準がブレないようにした。
3.集計結果発表!
【①アニメ化された作品数】
まず、1980年の『Dr.スランプ』以降に連載された作品数は569作品であった。(2024年8月1日現時点)
45年間で569作品。
1年間で約12.6作品。
つまり、毎月新連載が始まっている計算になる。
やはりジャンプの世界は厳しい!!
では、その569作品のうちアニメ化された作品数は――!?
↓↓↓↓↓↓
94作品
全体の約16.5%だ。
個人的には、
と思った。
ジャンプといえど、アニメ化への道は険しいのですなぁ。
ただ、ちょっと待ってほしい。
どんなに人気が出ようとも、アニメ化するまでには”ある程度の連載期間”が必要である。
「週刊少年ジャンプ連載作品がアニメ化するまでに必要な時間を推定する式」というブログ(リンクフリーです)では、
と書かれている。
他に有力な情報を見つけられなかったので、この「2周年のタイミングでアニメ化」というものを頼りにする。
つまり、現時点(2024年8月18日)から2年前までの作品は、調査対象から外さねばならない。
では、調整を入れた集計結果を見てみよう。
(以下、すべての集計結果は調整後の期間を対象とする)
調整を入れても大きな変化はなかった。
では、まとめよう。
【②タイトルに主人公名が含まれている作品数】
では、アニメ化された・されていないを問わず、タイトルに主人公名が含まれている作品数はどれくらいあるのだろうか。
結果は、544作品数中――
199作品。
こちらも、
と思う。
主観的な感想は置いておき、話を進めよう。
【③アニメ化とタイトルの関連】
「タイトルに主人公名が含まれている」199作品のうち、アニメ化された作品の数をみていこう。
表の右下の「??%」が、さきほどの17.3%を大きく上回れば、『タイトルにキャラ名が含まれている漫画はアニメ化されやすい=人気がある』と言える。
仮に、199作品中100作品がアニメ化されていたと仮定しよう。
すると、約50.2%を占め『タイトルに主人公名が含まれている漫画はアニメ化されやすい=人気がある』と言ってもよさそう、ということになるのではないか。
では、結果を発表しよう。
『タイトルに主人公名が含まれている』199作品のうち、アニメ化されたのは・・・・・・
36作品!!
少なっ!
思ったより少なっ!
割合の変化としては、0.7%だけアップ。
これでは、
とは、とても言えそうにない。
ちなみに、以下が該当作品の一部である。
4.悔しいので他の面でも検証してみる
私の予想は外れた。
この記事は、ここで終わる予定だった。
しかし、”ひらめき”はいつも突然やってくる――
それは、車で家族旅行に出かけた時のことだった。
子ども「ドラえもんのDVD見たい!」
『ドラえもん』。
誰もが知る、国民的アニメだ。
国民的アニメ・・・・・・。
その明確な定義はないようだが、以下の条件を満たすものであると言われている。
では、国民的アニメを列挙してみよう。
9作品中、7作品のタイトルに主人公名が入っている。
(ポケモンとONEPIECE以外は、すべて主人公名が含まれている!)
なぜ国民的アニメには主人公名が含まれているものが多いのか?
作品名に主人公名が入っていれば、誰でも覚えやすく親しみが持てるからと言っていいのではないだろうか。
作品名に、主人公名が含まれていてもアニメ化しやすい、とは言えない。
しかし、覚えやすく親しみが持てるとは言えるのではないだろうか。
では、答え。
懐かしくなって買っちゃったゾ⬇️⬇️
見出し画像で使用しているのは、
『DRAGON BALL 完全版』3巻(鳥山明/集英社/2002年12月)です。