集合算「４つの事柄があるなどベン図の限界を超える場合は、３つの事柄に絞れないか検討してみる」

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前回まで数回にわたり集合算について学習してきました。
そこでは、ベン図に限界があることをお伝えしましたが、ベン図の限界を超えたところについてはほとんど触れていませんでした。
ただ、このベン図の限界を超えた集合算の問題も実際に出題されていますので、ここに紹介しておきます。

問題

クラス対抗の球技会が行われます。バスケットボール、ドッジボール、サッカー、卓球の４つの競技で、１人１つまたは２つの競技に出場します。あるクラスの生徒の出場は次の通りです。
（ア）サッカーと卓球の両方に出場する生徒はいません。
（イ）２つに出場する生徒は、９人です。
（ウ）バスケットボールとドッジボールの両方に出場する生徒の人数は、バスケットボールに出場する人数の１／５、ドッジボールに出場する人数の１／４です。
（エ）バスケットボールに出場しない生徒は、２０人です。
（オ）バスケットボール、サッカー、卓球のうち、２つに出場する生徒は、ドッジボールのみに出場する生徒より３人少ないです。

バスケットボールとドッジボールの両方に出場する生徒は（　）人、
サッカーまたは卓球に出場する生徒は（　）人、
このクラスの人数は（　）人です。

２０１９年女子学院中学校入学試験

かなりの難問だと思います。

試験時間４０分で、この時間に充てることのできる時間は６～７分、多くとも１０分くらいでしょう。
女子学院に限らず、中学受験における試験時間は短く、
例えば、この問題で、
代数として”多”元一次不定方程式で考えてみたりするとか、
４つの事柄のベン図を書いてみたりするのは、
そもそも、想定されていないだけでなく、
時間だけかかって答えにたどり着かない恐れが多く、極めて危険です。

参考
「試験で最もやってはいけないことのひとつ、時間だけかけて不正解になるということ」

参考
４つの事柄のベン図（２次元）の一例