企業ブランディングを継続するための秘訣~資産としてのブランド戦略を守るために~
発信手段の多様化やテクノロジーの進化により誰もが起業しやすい時代になったこともあり、社会の中は無数の企業およびブランドで溢れています。
その中で普通にしていても間違いなく埋もれてしまいます。
そのためブランディング戦略に力を入れ、独自性(らしさ)を可視化して、他者との差異化を図る企業やブランドが非常に増えてきています。
ブランディングは、資産として積み上げられる投資です。
5年後、10年後を見据えて大きな成果を残すためには「一貫性」と「継続性」が大切になります。
ブランディングにおける「一貫性」の重要性については以下の記事の中でも解説していますので、ぜひ合わせて読んでみてください。
しかし、このプロセスの途中で努力を放棄してしまっては、それまでの積み重ねが無駄になってしまいます。では、企業はどのようにしてブランディングを継続していくべきなのでしょうか?
本記事では、一貫性のあるブランディングを継続していくための方法について、外部パートナーとのAE制の活用などのポイントを解説していきます。
■ この記事で学べること
1.ブランディングは長期的な投資
ブランディングは、一朝一夕で結果が出るものではありません。5年、10年、さらには30年後を見据えた戦略が必要です。
途中で戦略を変更したり、放棄することは、これまでの投資を無駄にするリスクを伴います。
大切なのは、初めから大きな方針を設定し、それを堅持する体制を作ることです。
ブランディングは企業のアイデンティティを形成し、顧客との信頼関係を築くための重要な要素です。それを途切れさせることなく、積み上げ続けることが成功の鍵となります。
2.継続可能なブランディング体制の構築
企業内でブランディングを担当する人材は、異動や退職などの理由で変わることがあります。もちろん引き継ぎ業務は行われるかと思いますが、なかなか初期段階から積み上げてきた全てを引き継いで、ブランディング戦略を継続していくことは困難なことでもあります。
ブランド戦略が揺るがないようにするためには、こうした変化に対応できる体制づくりが必要です。
具体的には、ブランディング戦略をドキュメント化し、共有することで、担当者が変わっても一貫した戦略が維持できるようにすることが重要です。
例えば、担当者が代わる際には、しっかりとした引き継ぎを行うだけでなく、初期段階からブランドガイドラインや戦略のマニュアル化を行い、新しい担当者がすぐに適応できる環境を整えることが重要です。
3.AE制の導入によるブランディングの安定化
ブランディングを上手く活用している外資系企業は、ブランド戦略の継続性を保つためにAE制(Account Executive)を導入するケースが多いです。
AE制(Account Exective)とは、1つのクライアントに専任となる担当責任者がつく方法。
分かりやすく言うと、外部の制作会社などが単なる「実行部隊」という名の外注先ではなく、自社のブランディング部やクリエイティブ部のような体制で、長期的に戦略を伴走するパートナーとして進んでいくことになります。
AE制(Account Executive制)は、ブランディング戦略の安定化に大きく寄与します。
もしメインの担当者が異動もしくは退職などによって交代した場合でも、ずっとブランド戦略に伴走してきたパートナーの企業(担当者)がいるので、ブランド戦略の重要な軸は変わることなく継続することができるのです。
4.AE制の導入で得られる統一感と管理体制
AE制でない場合は、以下の画像のように依頼先の各企業の横の連携がないためブランディングのクオリティや管理ができずに統一感を保つことの難易度があがります。
また各企業とのやり取りが増えるため、依頼主である企業の担当者の業務負担が多いという特徴もあります。
一方で、AE制を採用することでブランディングのコントロールを一元化できるため、クオリティの管理がしやすく、統一感も生まれやすくなります。
また基本的にAE制でのパートナー企業とのやり取りになるため、依頼主である企業の担当者の業務負担も少なくなるのが特徴です。
■まとめ
ブランディングは企業にとって長期的な投資であり、その一貫性を保つことが成功には必要不可欠です。
ブランディングを単なるマーケティング手法として捉えるのではなく、長期的な投資として認識し、途中で揺らぐことなく継続することが大切です。
内部体制の強化や、AE制の導入など強力なパートナーシップの構築により、戦略のブレを防ぎ、企業のアイデンティティを確立することができます。
ぜひ企業内でのブランディング体制の見直しや、外部パートナーとの協力関係の強化を検討してみてください。それが、長期的な成功への道となるでしょう。
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