今日も今日とて、運貯金。〜おしまいの歌〜
友達と会っていた時に体調を壊してしまったことがあり、少し座って休ませてもらっていた。
今に始まったことではなく、今までも何回かあったことだったので申し訳ないなぁと思っていると
「うみって、不良品なんじゃない?」
衝撃の一言を言われたあの時、一体なんと返せばよかったのだろう。
製造元である親にも、心の中でごめんなさい。
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引いちゃうタイプ、呼んじゃうタイプのわたし。
今までに印象に残っている不良品といえば、光る系のものが多かったかもしれない。
友達とお祭りに行った時に買った、手にはめる光るわっか。
あれが、手にはめて3秒でチーン。
お店の人に背を向けて、
「わぁーきれい」と言い終わるか終わらないかで光は切れてしまった。
友達のわっかは、翌朝まで光ってたそうな。
ライブ会場で使うペンライトは、買ってすぐに絶縁シートを抜いても光らない。
入場してからの交換は手間なので、必ずライブ前にその場で動作確認をするようになった。
ライブの演出でも使われるザイロバンドを、皆さんご存知だろうか。
腕時計の様にはめる、バンドタイプのライトなんだけれど、光り方はプログラミングされていて、会場全体を彩るとてもきれいな演出。
わたしの場合何回か光って、あとはうんともすんとも。
実はドローンで撮影した時に、わたしの光だけが消えて重要な演出を担っている…かと思いきや違う。ただ消えてしまって暗かっただけ!
目の前のステージに集中しろ!って思っても、光らないただのバンドに視線をやりっぱなしだったそんなライブの思い出。
帰りの電車を待っている時にぼんやり光出して、思わず今かよ!ってつっこんだっけ。
実家のテレビが壊れてしまい、新しいものを設置することになった時。
たまたま帰省していた時だったので、設置現場に立ち会うことができたのだけど、なんとそのテレビは初期不良。
自分だけでなく、自分のいる場所にまで呼び寄せてしまうのは、やっぱりあの日友達に言われた通り、わたしは不良品で類は友を呼ぶということなんだろうか。
人に影響されやすい私は、あの言葉が頭にびっしりこびりついてしまって。
びっしり…あぁっ鳥肌。ぞわぞわ。
でも、考えてみる。
わたしは誰かに面と向かって不良品なんて言ったことはない。
ちゃんと人間の心を持っているし、されて嫌なことは、人にはしない。
不良品じゃなくて、ただの個性。
あなたはいい、わたしもいい。
そう思えた時に、世界がパァッと明るくなって逆に眩しすぎて前が見えないよ…
どうだ?
うらやましかろう?
あのこ、実はわたしの個性に嫉妬してるだけなのかもしれない。
一緒にいて、体調壊すほど波長があってない人とはお互いのためにもう会わなければいいのだと思う。
明日は当たり前にやって来ないこと、大人になってやっと気付けた。
わたしもそんなに暇じゃないの。
空いた時間は好きなことに使って、好きなもの食べて、ここで好きに書き散らかせばいい。
わたしがわたしであるなんて、ラッキーガールすぎてもうこれ以上運貯金なんか貯まらないわ!
…って、そんなこと言ってみたかっただけ。
それでいい。
それが、いいよ。
なかなかおりてこない運貯金のため、シーズン1はこれにておしまい。
けれど、生きていれば生きた分だけ運貯金が貯まるわたしの物語。
ほんの一部で、まだまだ細く長く続いて行くお話。
読んでくれたあなたの尊い毎日の中に、ほんの少しでもわたしが存在できていればそれほどうれしいことはない。
今日も今日とて、運貯金。
運を貯めて貯めて貯めまくって、いつかでっかい何かの時に貯金をおろすわたしの物語。