句集『雲ぷかり』(工藤惠氏)を読む。
句集『雲ぷかり』(工藤惠氏)を読みました。
この句集についての雑談。
タイトルに惹かれて購入して読んだところ、見覚えがある俳句がちらほらあり
「どこで見たのかな」
と考えていました。
すると手元にある
『天の川銀河発電所』
という現代俳句のアンソロジーの本で紹介されていて
「ここか!」
と納得しました。
五句選
チョコでもココアでもなく、高級感のある「ショコラ」です。
消しゴムを大切に思う気持ちや、香り付き消しゴムを楽しむ気持ちが伝わってきます。
小春日、たこ焼きと来てほっこり系の内容で終わるかと思いきや、
結句が「わだかまり」という意外性があります。
多幸感の三重奏とでも言うような、
ほっこり感満載の俳句です。
炬燵ではなく万年床である事に一筋縄ではいかない含みがありそうです。
大きな宇宙と小さい個人の夢の欠片の対比だと読みました。
すなわち、大きいもの対小さいものの対比だと感じました。
さらに、結句の「今」で銀河と夢が今の一点で結びついているように感じました。
先出の香り付き消しゴムだけではなく、
こちらの句にも童心を感じられます。
童心を忘れない気持ちが、この作者の句作の面で発揮されているのではないかと思いました。
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句集『雲ぷかり』
『天の川銀河発電所』
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