誰かを、何かを、非難したくなったら・・・
地球という惑星に住んでいる私たち。この世界で日々起こる出来事に関して、良いこと・悪いことというものはありません。良い悪いの区別なく、必然的にすべて起こっています。さまざまな物事が影響し合い、互いに共同創造して起こります。生命のプロセスとして、ただ必要だから起こっています。出来事や物事に良い悪いはなく、良い悪いとジャッジする私たちがいるだけなのです。そう判断している私たちがいるだけ。良い悪いとジャッジしている私たちのマインドが存在するだけ。それはマインドによる解釈。幻でしかない解釈。宇宙にはマインドはありません。
いま日常的に「何かが起こる」ことが増えてきています。それはきっと動くことが必要なタイミングだから。転職や引っ越しということもあれば、何かしら仕事や人間関係の軋轢として起こることもあるかもしれません。それはきっと私たちのプロセスにとって必要だから大小さまざまな揺さぶりが起きています。
そのプロセスのなかで、もしかしたら誰かを責めたり、何か物事に対して苛立ちを感じたりすることもあるかもしれません。動きが活発になるときほど何度も揺れたり、渦巻くものが広範囲なタイミングだからこそ体感する影響も大きいものです。今までの安心が脅かされる感覚があったり、今までの常識が通用しなくなったり、何を信じで良いのかわからなくなったり、我慢していたものができなくなったり・・・さまざまな感情が湧き起こってくるかもしれません。
いま、私たちは何に向き合わされているのでしょうか。どんなプロセスが深まっているのでしょうか。
「〇〇のせいで嫌な気分になった」「〇〇の問題が起きたから仕事がうまくいかなくなった」「SNSを見ていたら不安や孤独な気持ちになった」「成功している、もしくは生活が充実していそうな人をみると焦る、苛立つからSNSは避けている」「“私はうまくいっているから大丈夫”と何度も確認してしまう、自分に言い聞かせたくなる」「仕事が多くて自分の時間、ゆとりがない」「あの人は〇〇に問題があるから今度、相談にのってアドバイスしなくては」「“私は人とは違う、特別だから”と聞く耳をもてない」「〇〇には負けたくないから、早めにこれをやろう、〇〇よりもっとよくやろう」「〇〇が言っていたから行動したのに、うまくいかない、状況が好転しない」「どうせ誰にもわかってもらえない」「どうせ状況は変わらない、どうせ私は変われない」「気づいたら人が離れていっている気がする」「友人に離れて欲しくないから、一人になりたくないから、相手の需要を聞いたり、過剰にプレゼントをしてしまう、尽くしてしまう」「感情を揺さぶられるのが嫌だから人と会わない、ひとりで過ごそう」・・・・・・
私たちは誰もが同じような、似たような悩みを抱えながら生きています。その内なる痛みに気づき、苦しんている人もいれば、その痛みに蓋をして、力強く頑張ることで見ないふりをしている人もいます。痛みに気づいていようが、逃避してポジティブマインドで過ごしていようが、痛みを抱えていることには違いないのです。そしてときにその痛みを誰か人のせいにしたり、環境のせいにしたり、社会のせいにしたり、状況のせいにしたり・・・私たち人間は何かしらを非難したくなるのです。
誰かを、何かを、非難したくなったら。ちょっと立ち止まってみませんか。
誰かを、何かを、非難したくなったら。心の声に耳を傾けてみませんか。
本来、私たちのなかに「痛み」がなければ、誰も何も、私たちを痛めつけることはできません。
本来、私たちのなかに「満たされない気持ち」がなければ、誰も何も、私たちを満たされない気持ちにすることはできません。
本来、私たちのなかに「孤独」がなければ、誰も何も、私たちを孤独にすることはできません。
本来、私たちのなかに「無力感」がなければ、誰も何も、私たちに無力感を与えることはできません。
本来、私たちのなかに「欠乏感」がなければ、誰も何も、私たちに欠乏感を与えることはできません。
本来、私たちのなかに「苦しみ」がなければ、誰も何も、私たちを苦しめることはできません。
この世界で感情が揺さぶられる出来事が起きたとき、日常に何かしらの問題が生じたとき、私たちは自分のなかにある「感情」に気づかされているのです。相手から、もしくは状況から「感情」を与えられているのではなく、私たちは相手や状況を通じて、自分自身のすべてを鏡のように見せてもらっているのです。ただただ自分の「在り方」に気づかせてもらっているのです。他人や社会、世界を通じて私たちは私たち自身を知ることができ、本来の自分自身に還るための指針を得られるのです。世界と対峙して初めて、その一部としてある「私」を見出し、人生に必要な変容を自ら起こしていくこと、自ら望む「私」を選択していくことができるのです。
人生に、出来事に意味を与えているのは、私たち自身です。あなたが今、何かしらの苦しんでいるのだとしたら、それは自分のなかにあるどんな感情が沸き起こっているのでしょうか。それはいつから抱えているのでしょうか。
社会や他者に依っていた軸を、誰もが自分に戻していく時代となりました。そのプロセスが深まってきています。大小さまざまな出来事が起き、私たちの感情が揺さぶられることが増えてきていますが、そこに良い悪いというジャッジは必要ありません。ただそこには自分の内側を観察するための、大切な気づきが内包されているだけなのです。
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会員制『holos.QUANTA』で週一で、そんな観察や気づきの場となるようなセッションをしています。今夜は21時から30分間、マインドを鎮める瞑想を提供します。メンバーの方はサイト内のURLからよかったらご参加ください。^^