私は何者か、61
日曜日午後美容院に行くまでは週末ずっといっしょにいたはずなのに。
月曜日、
仕事の帰りに彼のところに寄る。
彼は、超ミニマリストないでたちで、キッチンに立っている。
もやしとにんじんのナムル。胡桃パン。りんご。コーヒー。
夕飯までの、仕事帰りの腹ペコを少しでも満たせるようにと用意してくれた。
一日の出来事と昨夜のTV番組の温室効果ガスについておぼえてること一気にしゃべり尽くして。
ずっと、笑顔で聞いてくれる。半分は寝てるかも?
こんな、しあわせでええねんやろか?
どんな形にせよ。
こんな気持ちになったことはない。
いくつになろうとも、何を思われようとも。
人を信じ、信頼されることはしあわせ以外のなにものでもない。
考えてもみて。
ナニモノデモナイ。
私は何者か。