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ステキな倒木 その1【奥入瀬 24/7/12】

奥入瀬渓流は森の中、川の中問わず
至る所で倒木が目に付きます。

倒れた場所の環境や経過年月の違いで
その表情も様々です。

そんな数ある倒木のなかのひとつが今日の主役。

苔むす倒木の観察適地

遊歩道を囲むように苔むす倒木が
4本も横たわっています。
この内の1本が冒頭の写真。

実はこの4本、元々は1本の樹だったんです。

Y字の樹が遊歩道を塞ぐようにして
倒れてしまった場所なんですが、
人の手の介入は必要最小限。
真ん中を切って歩道脇に転がしただけ。

倒木も森の大事な資源というわけです。

この場所はそんな配慮がよくわかるので、
好きな場所のひとつです。

ミズナラ(生まれて3年目)

分厚く苔むした倒木の上に
ドングリ(ミズナラ)の若木。

誰かが隠した?
それとも上から落ちてきたのでしょうか?

倒木が苔むすと種子をキャッチできる上に、
受け止められた新しい命は周りの植物よりも
倒木の分だけ高い位置から生活が始まります。

たかが20〜30cmの違いだとしても、
とりわけ成長に時間がかかる樹木にとっては
大きなアドバンテージになり得るのです。

ブナ(生まれて3年目)

上のミズナラと同い年のブナ。
細々と頑張っています。

よく見ると来年の葉っぱが収まる冬芽が
できつつあるので、今年も無事に生き残るかな。


倒木そのものの雰囲気、存在感も好きですが、
その上で繰り広げられている次世代の営みも
含めて、この倒木が好きなのです。

今年はブナもミズナラも大豊作の予感。
この倒木はまた新しい世代の命を
受け止めてくれるだろうか。

来年の春が楽しみです。



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