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イワカンニッキ

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日常の中で抱く違和感を言葉にする そこから学びがあることもあれば、そうでない時もある とにかく言葉にすることで得るものを探る
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知らない人とする鑑賞が個人的にキテる

知らない人とする鑑賞が個人的にキテる

鑑賞には三つのスタイルがあると考えている。

一つ目は、一人で対象に向き合う「一人称の鑑賞」。誰にも邪魔されず、自分の思考に集中しながら鑑賞することで、内面的な発見を得ることができる。

二つ目は、知っている人と一緒に行う「二人称の鑑賞」。意見を交換し、互いの視点を共有し合いながら、新たな気づきを得るのが特徴だ。

最近、私が特に注目しているのが、三つ目のスタイルである「三人称の鑑賞」だ。

これ

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奇数階段アンチ

奇数階段アンチ

奇数の階段が嫌いだという人はどれくらいいるのだろうか。

この前、初めて人前でこの話をして、初めての共感者に出会ったので奇数の階段の何が嫌いなのかを書き留めておこうと思う。

よって、この記事自体に何かを明らかにしようとか、新しい発見があるという期待はしていない。

強いて言うなら、世の中にいる「奇数階段アンチ」と少しでも気持ちを分かち合うことができるのなら幸いだ。

では、奇数の階段の何が嫌いな

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前後とは

前後とは

先日、ふとこんな疑問が浮かんできた。

前日は「今日の1つ前の日」を示すのに対し、後日が「その日以降」という曖昧な範囲を示すように意味が対象的になっていない。

前の対義語は後になるので、「前日」と「後日」も対義語、つまり対称的な意味になるべきだろうというのが私の主張だ。

今回はこの疑問に始まり、前後という概念をメタ的に捉えることで新しい視点を獲得するまでの話を書いていく。

01. 時間軸的に

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what "about" ?

what "about" ?

日常会話の中で「多分、おそらく、きっと」といった言葉の不確実性を表す表現を用いることは多分にあるだろう。(不確実性だらけの例文)

数字にも「約、ほど」といった「不確実性→数字の変動」を表す表現があるが、今回はそんな「about」に対する違和感について書く。

違和感を抱いたのは「つくり方」の記載。

引っかかったのは「15秒ほど」と「1分」という時間の表記について。なぜ15秒に対してだけ「ほど」

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あのとき聴いてた歌

あのとき聴いてた歌

同じ歌手の歌を聴きまくる時期がある。

時間が経って、またその歌を聴いたときに「当時の記憶」が強く蘇ってきてノスタルジックな気分になる。

歌に記憶が保存されているような感覚だ。

何よりも音によって記憶が想起されているというのが不思議で、視覚的なそれよりも遥かに強く「当時の記憶」が蘇る。

このメカニズムの解明は難しいので、一体どれだけの「歌に保存された記憶」があるかを書き出してみる。また、なぜ

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黒歴史を数えろ

黒歴史を数えろ

黒歴史という言葉がある。

隠したい、今考えるととんでもなく恥ずかしい過去のことを表すことが多く悪い意味で用いられる言葉。

実はガンダムシリーズの1999年に放送開始された「ターンエーガンダム」の劇中で用いられたのが初出である。(劇中での意味は今日私たちが認識しているものとは少し違う)

この黒歴史は「無い方が良い」「触れちゃいけない」ものと思われがちであるが、最近この考えに変化があった。

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好きの反対は無関心なのか

好きの反対は無関心なのか

「好きの反対は無関心」と言う人がいる。
この言葉はマザーテレサの「愛の反対は憎しみではなく無関心」からきているものだ。

「好きの反対は嫌い」を否定する形で使われる達観したようなこの表現に違和感がある。今回はこの違和感を解消するためにちょっと深掘りしてみる。

「好きの反対は無関心」はこのように表せる。

このとき「嫌い」はどこへ行ったのだろう。
無理やりこの中に入れるなら、嫌いの末端が無関心とい

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就活は恋愛なんですか!?

就活は恋愛なんですか!?

就活について熟知していそうな人が「就活ってぇ、恋愛と同じなんですよぉ…」って言うけど(偏見)、それは本当なのか。

多少の就活と恋愛の経験を活かして、自身の就活が恋愛だったのかを振り返ってみる。

まず、就活のあらましはこんな感じ。

さて、この就活を恋愛にメタモルフォーゼさせるとどうなるか。
私の恋愛観、知識に依存するがこんな感じになる。

まぁ、こんな感じ。
就活は恋愛と言えないこともない…け

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世の中意外と

世の中意外と

雑だな、と思うことがあった。

オフィス近くの「mark is」によく昼食を取りに行くが、だいたいエレベーターを待っている間にこのレストラン一覧ボード(?)を見て「どれにしようか」なんて話をしている。

このボードの前で人を待つことがあったのだが、その時に違和感を覚えた話をする。

暇なのでボードをぼーっと(?)見ていると直感的に思った。

歪んでないか?

寄ってじっくり見てみると

確かに歪ん

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タブー破りのデザイン

タブー破りのデザイン

主にPCを使って文章を書くとき "文字揃え" を気にしたことがあると思う。

"文字揃え" とは↓のような「文章の端をどこに寄せるか」のこと。

私たちは表現したい文章によってこれら4つの揃え方を使い分けている。
縦書きの場合は上端や下端といった表現になる。

今回はこの文字揃えについて強い違和感を抱いたときの話を紹介する。

駅に向かう途中の道で見かけた看板がやけに気持ち悪く、気になってしょうが

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空あります

空あります

空(から)がある。
"ないもの" が "ある" とはどういうことだろうか。

とある雑居ビルの入り口に目が止まった。
赤い文字で「空あります」と書かれている。

読み方はおそらく「から」だろう。

「から」、つまり "ないもの" が "ある" ということか?
何か哲学的なことを語りかけているのだろうか。
(後から知ったが、空は仏教的には有るも無いも両方の意味を示すそう)

一見、内容が矛盾している

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