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『書く瞑想』古川武士(ダイヤモンド社)|読書感想文002
昨年の5月に神保町の奥座敷〈東京堂書店〉の棚で見かけて、タイトルに惹かれ購入。何度も読み返しながら実践して、今でも毎日「書く瞑想」を続けている。半年以上の瞑想の結果、自分のやりたいことが具体的に見えてきたり、日々のストレスが減ったりと、効果を実感しているので紹介したい。
著者の肩書きは「習慣化コンサルタント」。帯の惹句「5万人を変えた習慣化のプロが教える 自分を回復する技術」も刺さる。本書を手にしたときは、回復したいと切に願っている自分がいた。
子供の頃には、何も考えなくても「自分」はただそこに自然とあった。しかし大人になると、会社や家族などの自分の所属する組織を前提にすることが多くなり、自分よりも他人を優先しがちに。自分というものを忘れてしまった気がした。
自分の感情に向き合うこと。自分の好きなことに素直になること。そういうセルフケアを怠ってきた結果、本来あったはずの自己は回復しないと手に入らなくなってしまっていることに気付いた。本書はそんな状況に陥ってしまっている人におすすめだ。
ベースとなるノウハウは、毎朝15分(私は30分ぐらいかかってしまう)ノートに、昨日の嫌だったことや辛かったことなどの負の感情(放電)と、良かったこと楽しかったことなどの正の感情(充電)を箇条書きで記録したあと、それぞれ「今いちばん嫌なこと、良いこと」にフォーカスして思考を整理するだけ。
「え?それだけ?」と思ったが、やってみると効果がすごい。朝起きて布団のなかで1時間ぐらいグダグダと考え事をして頭を疲れさせる癖があったのだが、目覚めた瞬間に布団の中で書くようにしたら、すごくスッキリするようになった。そして書いたらスッと起きられる。朝から脳内サウナで整ったような感じだ。
書く瞑想が普通の日記と違う点は、自己の感情にフォーカスするので、自己理解が進みストレスが減ること。イライラの原因を整理して把握し、対処方法を考えて実践する。それでストレスがかなり解消されることがわかった。アングリーマネジメントにも最適。
一か月毎、四半期毎に振り返りをすることで次のステップに進める。気になる人は実際に買って読んで、実装してみてほしい。
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