大事なものを選択できるようになりたくて、結婚式を断った
私は選択がとても苦手だ。
慎重で、最適なものを選び取りたいという場合もあるのだが、
単純に何が欲しいのか、何がしたいのかわからず選択ができないのである。
その状況にまずいなと思うようになったのは、人生設計について考え始めたからだ。
将来をちゃんと考えて生きていたいし、かと言って今を大事にもしたい。
同世代が、転職をしたり、家庭を持ったり、自分の生き方を選択している中で、
「私が大事にしたいものってなんだろう?」
と思うようになった。
今まで選択したことって
思い返せば、自分の意思で生き方を選択してきたことって意外にそんなにないのかも、と思う今日この頃だ。
入社から数年間、地方都市へ転勤を経験している。会社から行けと言われたからである。
転勤のある会社に入ったのも、たまたま受かった大手だったからだ。
ある意味それも全部選択なのだけど、意思ある選択ではない。
土日は割と予定が入っている方だが、それは友人からの誘いを興味の濃淡あれど全部受けるからだ。
たくさん遊べることはそれはそれで幸せなのだけど、ちゃんと選び取った遊びこそが思い出になるんじゃないのかな。
選択とは、能動的に選び取っていくということ
断捨離をすると自分にとって必要なものが何なのかを明確にできると言うが、明らかにいらないものを捨てることは、ただの掃除だ。
本当に必要なものを厳選し、それ以外を手放すことが本質であることにやっと気づいた。
2024年は「選択できる」人間になりたい。そう思った年初、早速その機会があり、無事選択ができた事案があったので記録しておこう。
結婚式を断った
それは、社会人サークルの友人からの誘いだった。
一緒に組んだバンドのメンバー同士での結婚なので、式でも同じメンバーで演奏をしたいとの話だった。
もやもやと気持ちに暗雲が立ち込めた。
その人とは当初はちょっと仲が良かった。サークルの見学で出会い、複数の都内サークルを見学に行ったことがある。結局一緒のサークルに入り、バンドを組んだ。だが、それ以降仲が深まることはなく、特段飲みに行ったりすることもなかった。
相手も、単にその時のメンバーだったから私に声をかけただけであり、思い入れを持って依頼してきたわけではないと思っている。
LINEで来た招待の文面も、どことなく業務連絡のような雰囲気だ。
久々にスマホ上に表示されたその人の名前を見ていると、なんだか気まずかった。
これだけなら断る一択なのだけど……!
思い出してくれたことが純粋に嬉しかったので、断るにも心が痛んだ。
「しんどくなるイベントに時間を使わない」ようにしようと前から思っており、会社の興味のない飲み会は断る方なのだが、個別の友人関係となるとどうも決着がつかない。
同時に、対外的に演奏するのはなんとなく楽しそうだなーと思う気持ちもあった。
私はただの社会人、そんな人間が公のイベントで演奏できる機会なんて、なかなかない。(普通はこちらがお金を払って演奏させてもらうのだ)
いつもの私なら、何となく楽しそうだし行ってみるか、と流れていたと思う。
そこで、選択のタイミングがやってきた。
私は今何を大事にしたいのだろうか?
①自分のキャリアを固めるための時間
2024年の初め、noteなどのアウトプットの機会とか、今まで挑戦してみたかったけどやっていなかったことに正直になって注力しようと決意の記事を書いたのだった。
社会人の貴重な休日を、「何となく好きで楽しそうなこと」に割く時間などないことに気づけた。
②思い出になる時間を過ごすこと
「演奏できる機会」と、「依頼者からのオファーに思い入れがないこと」を比べていたが、後者について、もやもやは消えなかった。
二日悩んでも消えない嫌な気持ちは、当日だって残るだろう。
演奏する楽しさが相殺してくれるかなと思ったが、正直自分の人生にとって何の思い出になるのだろうか。
先日、式は無事に執り行われたようだが、出席者から写真を見せてもらうだけで十分な気持ちだった。
興味があることをやる、という以上に、自分にとっては感情が大事だとわかった。
我ながらいい迷いと決断をしたし、1つ自信に繋がった気がする。
おまけ☆次なる選択
半端な距離感の友人との遊びを断る
負の感情に素直になり、苦手だった個別の友人関係のもやもやにメスを入れられるようになった。
また別のコミュニティでもやもやが起きそうなので、決意の意を込めて残しておこう。
友人それぞれ別のグループで絡む友人AとBがいる。Aが、Bと仲良くなりたいと言っており、一度3人で飲みに行ったことがある。
彼女らはそれぞれ興味の対象もノリも異なり、間に立たされた私は、それはそれはしんどかった。
Aは私含めた3人で遊びに出かける企画を立て始めようとしている。
正直土日の時間を使って遊ぶのはきつい。
知らないところでAとBが仲良くなっていたらそれはそれで嫌だなぁと感じ、今までの私なら無理してでも遊びに行っていただろう。
でも決めたのだ。
「行きたいものに行き、しんどくなるものには足を突っ込まない」と。
他の友人関係のことを気にするより、自分のメンタルの安定を保つことを優先して考えよう。