見せない怒り。
パッシブ・アグレッシブ(受動的攻撃性)という言葉があります。パッシブは受け身であること、アグレッシブは攻撃的なこと。
一見反対のように見えるこの言葉ですが、日常でよく見かけることだと思います。
例えば、怒りをそのままぶつけるのではなく
・黙る
・頼まれたことをしない
・気分の落ち込みを見せる
と言ったように消極的だったり否定的な動きで怒りを相手に知らせようとすることです。
例えば、わざとメッセージのやりとりを無視する。SNSなどに鍵をつけて相手から見られないようにすることもそうですし、お仕事などにおいてはわざとギリギリまで取り掛からなかったりすることもあります。反抗の気持ちを行動に出すことによって「私は怒っている、不満である」ことを示すやりかたです。
フロイトが提唱した防衛本能には、投影、抑圧、逃避、否認、反動形成などがありますが、おとなであっても退行と呼ばれる幼い行動をとってしまうことも挙げられます。大人でなくても、子供の頃に親から理解していることを言われてカチンと来て部屋にこもってしまったり、口を聞かなかった、なんてこともあるかもしれませんね。
逆に相手からこんな態度を取られた時にはどうするのが良いかというと
①怒りに反応しない
相手の反応にいちいち反応してしまわないことです。なんで黙ってるの?こうしたの?と声を上げても結局は相手のベースに巻き込まれてしまうからです。少し引きの目線になること
②怒っているポイントを聞く
怒ってる?と聞いても、「怒ってないし」で済まされるかもしれませんね。怒っているということを指摘するのではなく、「困ってることある?」など状況の確認から進めるのが良いかもしれません。
③安心させる
相手があなたが近くにいることで落ち着かないようであればいったん物理的に離れることや、相手が落ち着くような声かけ、または時間をおくことも有効です。直接的なやりとりが難しい場合は、間に第三者に入ってもらうことを考えるのも良いでしょう。
パッシブアグレッシブな行為をする人は、自分の中でもNOがうまく言えないことでモヤモヤを抱えていたり、言い返すことで場を悪くしたくないと思うことが多く、根底には「嫌われたくない」思いを抱えていたりします。
かといって、あなたまでそのペースに巻き込まれる必要はありません。あなたは、あなたの大事な部分をきちんと守っていきましょう。
そして、怒りを見せるのだって、時には人間らしくて良いと思います。抱えて闇が深くなる前に。
ここまでお読みいただきありがとうございました(*´꒳`*)