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【読書の秋に懺悔を添えて】ルシファー・エフェクト~ふつうの人が悪魔に変わるとき~(前編)
読書の秋とはいえ、今回は手強かった💦というより、読んでいてかなり不快でした…こちら👇️
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「ルシファー・エフェクト」
ふつうの人が悪魔に変わるとき
海と月社
2018年4月 第三刷 発行
(初版2015年)
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また、本書自体の映画化版としては、「プリズン・エクスペリメント」(2015年・米国)が上映されています👇️
では、内容に入って行きたいと思うのですが、本記事の今までの画像を見ていただくとわかる通り、本書は分厚く不気味で不快…
しかし、私は何とか読み切れました💦
それは何故か?
何度も途中放棄しかけつつ、読み切れた訳…
それは、偶然指に掛かった本書のカバーの折り込みの裏に書かれたこの一文だったのかもしれません?
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さあ、皆さんにも私の記事を通じて、私と共に、本書の迷宮を彷徨い、人間の醜さ・愚かさ・無知・傲慢・英雄的行為・心すべきことを知り、知らぬ間に悪(状況やシステム)の手先に陥らぬ様にしっかりと自衛する術を身に付けて貰えればと思います。
では、第1章~第13章 スタンフォード監獄実験関連の挿入画像から、本書の内容を考えて行きましょう👇️
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まだ実験開始初期でしょうか?緊張した表情の囚人役だけでなく、白い歯を覗かせる囚人役も見えます。シャツには番号が書かれて、まず「名前という権利」を抹消されます。日本では、最近ようやく矯正施設での番号制を改める改正がされ始めたところですが…
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制服の持つパワーや、握られている警棒の暴力抑制装備という意味以上の効果。そしてサングラス着用による人格の変化など、実は一般の人間が扱いきれない権力を今実験では、気軽に一般人に与えてしまったのかもしれません。立場(役割)の違いだけで、一般人が一般人を虐待するという恐ろしい行為が始まります。
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外部から囚人役の家族や相談役の牧師が面会に来るのですが、内部での虐待やおかしな点も訴えることが出来ない囚人役💧看守役の報復を怖れた為や、異常事態(状況)に順応した(バイアスが掛かった)為だとされますが、様々な面会者もその表情や服装のおかしさを拾えなかったのか?唯一口頭での訴えでなく、雰囲気でそれを感じ取れたのは、囚人役の母親の一人だったという。その囚人役は、後に母の訴えにより実験中止となり、看守役からの虐待という難を逃れた。
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先に実験中止となった囚人役が外部から人数を集めて監獄を襲撃するという憶測(看守側の恐怖)から、一時的に別の場所に移動させられる囚人役。紙袋を頭から被せられて歩かされるという異常な行為も、お互いが正常と思っている為、もはや違和感のない行為になってしまっている。
その後、偶然、実験の主導者である博士(著者)の助手(恋人)が、上記のこの状況を目撃して、強く博士に抗議!
結局、6日間でこの実験は終了したのですが、囚人役をした人たちの心の傷は深く、回復には、かなりの期間を要したようです。
また、博士(著者)自身も、「自分が状況に完全に呑み込まれて(成果を求めて)、異常な事態(状況)にまで悪化していることに気付かなかった」としていますが、これには正直違和感しかありません。そんな愚物であれば、スタンフォードという超一流大学で教授は出来ないのではないでしょうか?
しかし、それ以上に私が気になったのは、何故、現場の看守役がそこまで暴走してしまったのか?
私は今回の実験では、看守役がその手の訓練や教育を受けていない一般人だった為に起こった悲劇だったのではないか?と考えましたが、そうではありませんでした。
その事について、本書後半では、あの有名な米軍のアブグレイブ捕虜収容所などを例に出して、被収容者に対する暴行や虐待という行為が、どの様に発生するのか?について詳細に検証されて行きます。
記事後編に続く…