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#音楽 記事まとめ

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楽曲のレビューやおすすめのミュージシャン、音楽業界の考察など、音楽にまつわる記事をまとめていきます。
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2018年9月の記事一覧

ヨルシカ『ただ君に晴れ』ロケ地巡礼-雨晴海岸へ行ってきました

今日、ヨルシカの「ただ君に晴れ」ミュージックビデオのロケ地として知られる富山県高岡市の雨晴(あまはらし)海岸へ行ってきました。 MVを初めて見たときから、「なんだこのナブナ曲の世界観をそのまま現実化したような場所は…!」と衝撃を受け、この夏に必ず行くと決めていたので実行できて嬉しいです。 しかしながら天候は生憎の雨。その地名の通り、最初は雨で途中から晴れたらいいなぁと願っていましたが、結局陽の目を見ることは叶いませんでした。 とは言いつつ、MVに登場する幾つかのカットの

バンドが「音楽性の違い」で解散する割合は何%なのか? ~解散の理由を分析してみた~

はろー、まいしろです。最近映画の記事ばっか出しててあれなんですが、このアカウントは音楽アカですよ!  音楽ファンの皆さん、お久しぶり! というわけで、今回は音楽ファンなら一度は聞いたことがあるだろう 音楽性の違い についての記事です。このnote、書いてて思うけどけっこう振れ幅あるよね。 ちなみに、特に説明するまでもないと思いますが「音楽性の違い」とは、アーテイストが解散するときのパワーワードであり、10年以上活動しているバンドとかが不意に解散するときなんかに散見され

12年間人気の野外フェスをやってきた僕が今だから話せる事

初note。 TAICOCLUB(タイコクラブ)という名前からは想像もつかない音楽フェスティバルを2006年から12年間(計16回)もやってきたので、その中で得てきたノウハウや話せなかった事などをせっかくなのでオープンにして、これからフェスティバルをやりたい人や裏話聞きたい人などが楽しんでもらえると嬉しいです。 ゆっくりの更新になるかと思いますが、気長に待っててください。聞きたい事などありましたらコメントしてください。 2014年のLightning Bolt。TAICO

ニューヨークディスコ特集 『Muro Presents KING OF DIGGIN’』 2018.9.15

MACKA-CHIN:80.0(エイティ・ポイント・ラブ)TOKYO FM『 Muro Presents KING OF DIGGIN’』今週も始まりました。パーソナリティのマッカチンです。 MURO:MUROです。 MACKA-CHIN:MUROさん今夜もよろしくお願いいたします。 MURO:よろしくお願いします。 Muro Presents KING OF DIGGIN’ とは MURO(ムロ)の膨大な音源から毎週テーマに沿ってお届けする、贅沢な深夜のDJ MIX

Spotifyバイラルトップ50で1位になった、無名CM音楽クリエイターのホンネ。

はじめに。記事の概要 ①数字を考えないから強い曲ができた。 ②この曲で1位になるとは思っていなかった。 ③順位よりも、目の前で待っていてくれる人の顔。 ④今後の目標。 ご無沙汰してしまいました。どう書こうと悩んでいるうちに1週間。 おかげさまで、9月17日(月祝)付のSpotifyバイラルトップ50(日本)で、僕の楽曲「秒の間」が1位になりました。聴いてくださる方々あってのこと、本当にありがとうございました。 こうして改めて見てみると、なんとも不思議な絵姿です。歌モノが

SNS社会で自分を強く保つために必要な事

はじめに。記事の概要。 ①数字に追われて眠れない ②身内に心配されてしまった ③SNSでの成果の根源は数人の個人の力 ④結局信じられるのはリアルなつながり ⑤最後に SNSというものを、今まで僕はきちんと「運用しよう」と思って使ってきませんでした。それは元来、「自分が多くの人に理解される必要がない、リアルに繋がっている仲間と楽しく生きていられればそれが一番自分の幸せだ。」と信じてこの道を歩んできたからです。今もそう思っています。 それが今回、自分のアルバムをリリースするタ

アナログレコードとDiscogsとメルカリを合わせたような新しいサービス

先日、渋谷のHMVの前で、中国人と思われる若い女性が、おそらくその恋人だと思われる若い中国人男性の写真を撮っていました。 その男性は「テレサテン」のレコードを持って、良い笑顔で写真におさまっていました。 ご存じですか? 今、中国の若い裕福な層が、テレサテンのかつてのレコードを集めていて、世界中のテレサテンの中古レコードが高騰しているのは。 そしてその男性が持っていたテレサテンのレコードは、日本が「中国人の需要を見込んで」再プレス再発売した盤でした。 アナログレコード、

デビュー30周年です

2018年10月から30周年アニバーサリー・イヤー開始。 3枚組ベスト盤と対談集発売中。 30年を振り返るエッセイ、「ずっと、音だけを追いかけてきた」 全42話、noteに掲載。 Spectra ~30th All Time & Collaboration Best~ 2018年10月10日発売 Universal Music Japan 3枚組ベストアルバム ¥3,900+税 UPCY-7545/7 自身のセレクトによるオールタイム・ベストアルバム2枚と、さまざまな著

king of pop 2018/9/9 Artist紹介⑧  田中宗一郎 メールインタビュー【ホンデの/幕張の/武蔵野の/タナソー】

…国木田独歩が『武蔵野』を描き、島崎藤村が『破戒』を描き、田山花袋が『布団』を描くことで、日本の近代文学は始まった。それは日本人における「内面」の発見だった。なんの関係が?うーん、今年、高橋源一郎の小説『日本文学盛衰史』のエンゲキ版が平田オリザ演出であって、それを見たんだよ。ていうか、それを見るために学生時代100ページくらい見て積読しといたこの本を読んだわけ。それで舞台を見て、結構平田オリザが当日パンフレットですごいこと書いてたりする。明治の文学者は日本のために小説を、散文

「作曲」と「編曲」は本当に違うのか

歌番組をみたり、カラオケなどにいったりすると普段意識していない人でも見かけるように、世の中に出回っているポップスや歌ものの音楽には 作詞者 と 作曲者 がいる。 例えば自分の関わったもので恐縮だが、 この曲は 作詞:ヤマモトショウ 作曲:宮野弦士 となっている。 作詞と作曲というのは、非常にわかりやすい区別であって、この歌の 「言葉」の部分をつくるのが作詞で、「メロディ」の部分をつくるのが作曲だ。これはどちらが先につくられたものであっても構わないし、あるいはひ

クライアントワークでは得られなかった、職業作曲家がアルバム制作で学んだ事。

はじめに。記事の概要。 ①「音楽商品」を本格的に出す初体験。 ②スタートアップ的、スモールビジネス型のプロモ。 ③PRと、自身を取り巻くメディアの思考整理が重要。 ④独自性、模倣困難性を如何に業界内街に打ち出せるか。 アルバムをリリースしてから1ヶ月が経ちました。9/9(日)の段階で、僕の曲を聴いてくださった月間リスナーの方達は17,000人を突破し、バイラルチャートには「Brainstorm」と「秒の間」の2曲がトップ5位以内にランクイン。自分の思い描いていた遥か上の

「ソングライン」セルフライナーノーツ

2017年秋頃に書いた曲だったと思います。 元々は、私のやっているもう一つのロックバンド、サンフジンズ用に書いた曲です。 サンフジンズの奥田民生氏に歌ってもらおうと思って書いた曲だったのですが、彼にお願いして、くるりに譲渡してもらいました。歌メロとか、歌詞のイメージとかは奥田民生節を少し感じることが出来ると思います。 歌詞とメロディーは10分くらいで一筆書きの要領で書きました。流れ行く時代、老いゆく人々、去るもの、生まれ来るもの、目の前にあるものについて書きました。ご友

邦楽ロックはどのようにして自意識を育んだのか?~VOCAROCKの精神的ルーツを紐解く~

ボーカロイドムーブメントが一般層に広がり始めたのはだいたい2009年頃とみられています。それまではオタク的な物、あるいは新しい物、珍しい物好きな人たちで賑わっていた印象でしたが、いつの間にか若い世代にも受け入れられ、カラオケ配信が始まって以降はカラオケランキングの上位をボカロ曲が占めることも珍しくなくなりました。 その中で最も人気を集めた音楽ジャンルはロックであると言って良いでしょう。特に当時を代表するボカロPである、ハチ、DECO*27、wowakaなど様々なボカロPたち

無名の作曲家が、Spotifyバイラルチャート2位を初月達成した舞台裏:8月データ総括

はじめに。記事の概要 ①公式プレイリスト入りが増えたことによる伸び。 ②リスナー数増加の鍵、プレイリストの相乗効果。 ③国内だけでなく海外リスナーも徐々に増えてきた。 ④まとめ。 いよいよ9月がスタート。今日から新学期、今日から新しい週ですね。この土日で随分、うだるような暑さから夜風が涼しい季節に。 月が変わったタイミングで、僕の約4週間にわたるアルバムプロモーションのレビューを、データを交えて行います。この土日でも随分と楽曲を取り巻く環境が変わり始め、改めて、Spoti