見出し画像

人類以外の生命体の声を認識できるまで -激しい恋と死-


フィクション小説としてお楽しみください


類以外の生命体の声を認識できるまで -激しい恋と死-



◆創造することは自己肯定感を高める最強の手段

”字本”を創ってから、白紙のキャンバスは何だって受け入れてくれる 人間みたいにジャッジしないんだぁ~とまるで天使にでも出会ったような救われる瞬間であることを知った

創作することには自分の自信のなさを埋める作用があることもわかった

他にも、何かを創ったという満足感や、作業に集中できることでいらない不安だとかマイナス思考がその間は吹き飛んでいることも素敵な作用だった

人は何かを創造したい生き物なのかもしれないとさえも思った

創作とは自分を表現することで

私にとって、創作活動は自分の中の負のエネルギーを昇華させる作用がある そう確信できた

創作とは何かに没頭できることでもあった



◆創作物を誰かに見せたくなり出展してみたら……

ある日、自分の表現を人に見てもらいたくなりどうせ万人受けはしないだろうと思いながらも

イベントに字本たちを出展してみた

案の定、多くの人が素通りする中で

ときに、驚きとともに走ってやってくる人がいる

不思議だった

中には″どうして私がそのような構成で筆を走らせたのか?″
その意図や感覚を読み取れる人がいた

これには驚いた

そしてその人は言う

私のブログの背景画像が宇宙のデザインだったのを見て、「いや、宇宙でしょう!」
って

その時の私は「あーそうなんですよ、宇宙のグラフィックがなんか良くて、しっくりきちゃったんですよね〜」
って答えた、?ハテナ?という気持ちとともに

でもこの10年後
なぜ無意識に宇宙(Galaxy)のグラフィックをブログの背景に選び、何度か変えようと思ったけれど、なんとなく変えられなかった
理由が判明するのだ


◆初めての創作に至るまでの激しい恋

私は恋愛がうまくいかない理由が自分の中にある依存の感情だと気づいたのは……

とても好きな恋人ができて、半同棲みたいな暮らしをしていたけど

いつも言い合いになって
相手は息を吸って吐くように嘘を付くし、それは私が彼を責めるからだというし

いつまでたっても堂々巡りで
お互い調子のいい時だけはとても仲が良くて

いがみあうと止まらなくて、まるでジェットコースターのよう

仲が悪くなると、大都会の駅のホームで荷物の引っ張りあいをして、追いかけて
怒り心頭で周りが見えなくなって激しく揉めたりもした

ある日部屋で揉めているときに
このまま包丁を持ち出せば
この人は私の願いを叶えてくれるんじゃないか?

と頭をよぎった

でもその瞬間に

雨の日 葬儀 喪服 遺影を持った両親
暗い鉄格子の部屋でうなだれる彼

この世を去って何も伝えられなくなって自分の行いをただ後悔しながら何処にもいけなくてその様子を眺めている私…………


よく死ぬ前に一瞬で過去を振り返るとか言うけれど
未来の出来事を思い出を思い出すみたいに一瞬で体験した

そんな未来
誰も幸せにならないじゃないか

包丁を持ち出すなんて
暗い結果にしかならない選択を
数ある選択肢の中から
即座に完全消去した


◆自分の足で立てない奴はきっと幸せになれないんだと漸く気づいた

例の脳内未来体験をきっかけに
1人でこの世界から消えるのが怖いからって
自分のことを想ってくれている誰かの手を煩わせちゃいけないんだ って

死ぬなら1人でやらなくちゃ
不幸な人間が増えるだけじゃない

手をかけた相手よりも罪深いのは
落ちる必要のない溝に
誘い込んで引きずり下ろした
自分になるんだ

だから死の淵から
もう二度と取り返せない現実を後悔と懺悔と
で成仏するにも成仏できず
永遠にその世界に囚われたままになってしまう

そんな未来は私は望まない

だから、自分の精神は自分で支えなきゃいけないんだ
誰かにまるっと埋めてもらおうなんて考えは手放さないといけないんだ

自分で自分をご機嫌さんにできるようにならないと結局相手への依存が始まって
自らその恋を駄目にするんだ

私が幸せに暮らすためには
自分の中の虚無感や無価値感からくる衝動を埋めていって手懐けるすべを見出さないといけないんだ



何時間泣いても辛かった



結局誰かに手を差し伸べてもらって救ってもらうことは許されない

どこまでいっても孤独で


ひとりで


人生はなんて辛辣なんだろ

どうして世界はこんなにも私を嫌うの……

どうして私はこんな世界にまだ存在し続けてるんだろう……



とても天気がいい日ほど
真反対の薄暗いこの気持ちが目立つ
そして どんなに考えても答えは見つからなかった



いいなと思ったら応援しよう!