「レースノルディックウォーキング」に出場した話
1.レースノルディックウォーキングとは
両手にポールを持ってウォーキングする「ノルディックウォーキング」。
ノルディックウォーキングは、全身の筋力を鍛えながら、
ウォーキングよりも高い運動効果を発揮できるスポーツです。
ノルディックウォーキングはここ20年くらいで日本国内にも普及し、
やったことのある方、あるいは見かけたことがある方も
いらっしゃることでしょう。
ノルディックウォーキングのイベントは、
景勝地や公園にみんなで集まって
グループでノルディックウォーキングを楽しむものが多いです。
「競争するのではなく、みんなで楽しむもの。」
なので気楽にみんなで楽しみましょう♪と呼びかけながら、
僕もイベント活動を続けてきました。
しかし最近、
「レースノルディックウォーキング」なるものが登場してきました。
レースの公式ガイドについては、こちらをご参照ください。
https://race.nordicwalking.jp/?page_id=47
仙台レースノルディックウォーキング2024の様子
https://mn-net.org/?p=7963
レースノルディックウォーキングとは、
れっきとした「競技」であり、
一定距離の中でウォーキングするスピードを「競う」ものです。
「競技規則」も存在し、
ウォーキングのフォームなどで反則すると
イエローカードやレッドカードもあります。
レースにエントリーすると、公式記録にも残り、
一定以上の記録を残していくと1年ごとに「表彰」を受けることができます。
日本国内よりも、
ノルディックウォーキングの本場である欧州各国において
盛んに開催されています。
今回、宮城県仙台市で開催されたレースノルディックウォーキング5km競技に参戦しましたので、
そのレビューなどをご紹介したいと思います。
2.ウォーキングといえど、すごくハード。マラソンやトレランと並ぶ過酷な「エンデュランススポーツ」。
レースノルディックウォーキングの特徴を2点ご紹介します。
(1)ハード。とにかくハード。
ウォーキングだし、
大した疲労感もないレースでしょ?と思ったら、それは真逆です。
歩き方にもよるのでしょうが、
僕は5kmのレースでもゴール後に倒れ込みました。
僕は17年前にノルディックウォーキングの指導資格を得ましたが、
ここ10年くらいの運動不足が影響し、
心肺能力や筋力の減少、体重の増加もあったのかもしれません。
まあ、それは言い訳ですが、
レース中は呼吸もぜえぜえとなり、心拍数もマックスまで達しました。
全力でコースを歩き切ったら、もう歩けなくなり、
しばし寝転んでしまいました。。。
(2)無駄のない美しい「歩き方」と「姿勢」が要求される
恐らく、クロスカントリースキー競技者の方はもちろん、
「競歩」競技の選手の方が上位に入るようなレースかと思います。
いかに無駄な力を使わず、長距離を最速で「歩く」か。
しかも、ポールを使って推進力を生み出すが、
そのフォームは「ノルディックウォーキングの美しさ」を
保たなくてはならない。
…意外と難しいのです。。。
僕は5kmレースの後半、速く歩ききろうと上半身に力が入ってしまい、
審判から「イエローカード」を交付されてしまいました。
警告時はその場で数秒止まらなくてはならず、
残念ながらタイムにも影響してしまいました。。。
ただ漠然とウォーキングするだけではなく、
ポールを美しく活用しなくてはなりません。
ポールをしっかり前方にも後方にもしっかりと動かし、
地面に上半身の力を伝えていかないと、
「正しくないフォーム」と認定され、
競技規則に抵触することにもなります。
なお、競技後のレースノルディックウォーキングレッスンにおいては、
・やや短めのポールの長さが良い。
・少し小股の方が良い記録を出すのに効果的。
とのアドバイスが講師(=高橋直博氏 W杯クロスカントリースキー日本代表)からありました。
3.こんな方にチャレンジしていただきたい!「レースノルディックウォーキング」
まだまだ歴史が浅い「レースノルディックウォーキング」だからこそ、
いろんな方に新たな気づきやチャンスをもたらしてくれます。
僕がレースノルディックウォーキングをおすすめしたい方は、
次のような方々です。
(1)スポーツ大会で上位に入りたい40代〜シニア世代の皆さん
5歳刻みの世代別に競技・表彰されます。
まだまだ参加者もそれほど多くないので、
自然と「上位」に入ることができます(笑)
ただし、甘くみることはできません。
現在のところ、
レースノルディックウォーキングシリーズで上位に入る方は、
50代後半、60代、70代の皆さんです。
こちら上位に入る皆さんは、
すでに長年クロスカントリー競技や陸上競技などに親しんでいる方々で、
かつ向上心を持ちながら
日頃トレーニングを積み重ねている方々ばかりです。
ジョギングやマラソン大会に普段親しんでいる方も、
試してみていただくとわかると思います。
とにかく、これら上位の皆さんには、
簡単には追いつくことができません。
今回の仙台の大会で言うと、
上位の方は5kmコースを33分台でゴールしています。
スピードが、イメージできますか?
時速に換算すると、時速9km/hくらいを維持しているということです。
ジョギングでも追いつかないようなスピードということです。
もちろん、「ウォーキング」なので
走ってはダメです。
それに加えポールを使い上半身の筋力も活用しますから、
消費カロリーや使う筋力は相当のものです。
さらに、歩き方の特徴から「すね」がものすごい筋肉痛となりました。
(2)大人数が参戦するマラソン大会よりも「コア」な大会に出場してみたい方
(1)でご紹介したとおり、まだまだ認知度の少ない競技大会です。
これからも、全国各地で開催されていきます。
人とはちょっと違う競技で、スキルアップを目指したい!
そんな大会を楽しみたい!
そんな皆さんに最適なレースです。
(3)ノルディックウォーキングの幅を広げたい方
レースの歩き方は、
もちろん正しいノルディックウォーキングがベースとなりますが、
スピードを上げて歩くためには「コツ」も必要となります。
「上半身を最大限活用して、しっかりとノルディックウォーキングしたい」
という今までの目的に加え、
「スピードを上げて、速く遠くへ移動してみたい」
という目的をレースノルディックウォーキングにより
達成できるようになります。
つまり、ノルディックウォーキングの取り組み方や楽しみ方にも、
いろんな幅が生まれてくるわけです。
(4)姿勢も矯正しながら基礎体力を無理なく向上させたい、他のスポーツ競技者の方
これまで僕が開催したノルディックウォーキングのイベントには、次のような方も参加されました。
・歩く姿勢を矯正したい、トレイルランニング競技の方。
・足腰に過度な負担をかけずに体重を落としたい、筋トレやボディメイク目的の方。
その他、サッカーやテニスなど球技の競技者などの方々にとっても、姿勢の矯正や心肺能力の向上にも役立つものと思います。
レースノルディックウォーキングであれば
「競う」「向上する」要素も付加することができますので、
ぜひトレーニング目的で活用していただきたいと思います。
全国各地で開催されるレースノルディックウォーキングの日程は、
下記のURLにて決定次第案内されますので、
随時ぜひチェックしてくださいね。
本日もここまでお読みいただき、本当にありがとうございました😊
今日も素敵な一日をお過ごしください🍀