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餡味が口いっぱいに押し寄せて、たっぷりとした甘露が、あふれにあふれる。神奈川・小田原、守谷のあんぱん。#レトリカル食レポ(29)
ずっしりとしたこし餡が
ぎっしりと詰め込まれた、
高さ5センチほどの
円柱すらイメージさせる
やわらかそうな姿を見ながら、
![](https://assets.st-note.com/img/1730220924-KayjGo5tmbJlT8Nnecq9Dz0Z.jpg?width=1200)
口を大きくあけ、
待ち遠しさをひと呼吸がまんして、
きつね色の頂に歯を入れると、
甘みの完成形とも言える
ふっくらとした餡の甘露が
やさしく撫でるように
口にすべり込む。
舌の周りにパパッと
強く濃い甘みが花火のように
放たれ、
舌の脇には、
ほんのりとした甘さが
やさしげに流れる。
![](https://assets.st-note.com/img/1730222670-cRKZPvjk519YA82fmhnOUgi0.jpg?width=1200)
くにゃりとした皮に
餡味がからむと、
皮の厚みが
押し込むように
味覚を練り込む。
その皮の感触を舌先で転がせば、
底からあふれだすほどの甘みは、
噛むたびに重なり濃度を高め、
脳に届くほどの濃密甘味は
上あごへとうねり、
もう一度、
花火のようにいっぱいに散らばって
味蕾はもう、とろりとしたまま
満ち足りている。
![](https://assets.st-note.com/img/1730221301-DkyV8nXijMGc7Os0aJfeq3YU.jpg?width=1200)
神奈川・小田原、駅東口を出て左すぐ。
守谷製パンの「あんぱん」は、
“守谷のあんぱん”の呼び名で、まさにそびえ立つ。
※見出し画像は、少しトーストしています。