川中紀行/コピーライター

広告の文章を書く仕事をしています。仕事も趣味も書くことですが、Jリーグは3チーム(清水エスパルス・ガンバ大阪・湘南ベルマーレ)を応援し、いずれのチームでもゴール裏に立ちます。 仕事の強みと実績はWEBサイトで→https://kawanaka-copywriter.com/

川中紀行/コピーライター

広告の文章を書く仕事をしています。仕事も趣味も書くことですが、Jリーグは3チーム(清水エスパルス・ガンバ大阪・湘南ベルマーレ)を応援し、いずれのチームでもゴール裏に立ちます。 仕事の強みと実績はWEBサイトで→https://kawanaka-copywriter.com/

マガジン

  • いいコトバ

    あらゆるメディアで(インターネットを除く)、巷の会話で、私が「いいな」と思ったコトバについて書きます。

  • ソウ感ジタ。

    生活しながら感じたこと、考えたこと、体験したこと、について書きます。

  • レトリカル食レポ

    レトリック(言葉の組合せによる文章表現の工夫)を駆使した、食レポ(料理の味わいと感動を伝えるレポート)にチャレンジします。 ※あくまでレトリック優先の創作です。仕事でメニュー説明も行ってきましたが、その場合はここまで誇張いたしません。

  • 日本語ルーペ

    言語としての機能を減退させる 日本語の現象、 あるいは日本語についての発見を、 小さなことも ルーペみたいに拡大して見つめます。 ※新語や日本語の意味の変化は 認めています。

  • コピーライティングにおける「書く」ということ。

    せっかくなので、広告文(コピー)を切り口に、「書くこと」を見つめてみました。 noteであまり見ない「文体」についても考察します。

最近の記事

人間の行く先を考えると、退化という一言が気になっている。

先日亡くなった楳図 かずおさんの言葉だ (先日の『日本経済新聞』朝刊/春秋)。 私も、彼のいわゆる恐怖漫画が 子ども時代の脳裏に刻印されているが、 最近の漫画からは、常に時代の歪みを捉えた 視点が際立っていた。 ■「退化」をしても、     これまでのプロセスを見直す この「退化」の意味を 彼は次のように語っている。 つまり、このまま進化ばかり目指すのではなく、 たとえ「退化」をしても 異なる視点から、これまでの過程を 見直す時代ではないか、と 警鐘を鳴らしているのだ

    • 奇跡を信じられるか、北海道コンサドーレ札幌サポーター。11.9 SAT AT LEMON GAS STADIUM HIRATUKA

      ■あきらめない気持ちを爆発させた    コンサドーレ・サポーター 11月9日(土)に、神奈川・平塚の 「レモンガススタジアム平塚」で行われた 明治安田J1リーグ第36節、 湘南ベルマーレ対北海道コンサドーレ札幌戦、 負ければJ2降格が決まる断崖絶壁に立たされた コンサドーレのアウェイスタンドは、 チームの奇跡を信じるサポーターで埋め尽くされた。 たなびくフラッグは荒波の如く揺れ、 大地を揺るがすようなチャントが地響きを立てる。 ■2試合で6得点前後の条件を    突き付

      • 信じることを、やめないで。

        母方の祖父に 1954年にノーベル物理学賞を受賞したドイツ人で、 アインシュタインの親友でもあるマックス・ボルン をもつオリビア・ニュートン・ジョンは、 さらに母方の祖先を辿れば、 マルティン・ルターにたどり着くと、 自伝で述べている。 一方、オーストラリア・メルボルンの 大学長を務めた彼女の父は いつもオリビアにこう言っていた。 「いいかい、これは無理とか、やれっこないって、 たいていの場合、誰かから言われるんじゃなく、 自分で思ってしまうんだ。 大切なのは、自分で自分を

        • 餡味が口いっぱいに押し寄せて、たっぷりとした甘露が、あふれにあふれる。神奈川・小田原、守谷のあんぱん。#レトリカル食レポ

          ずっしりとしたこし餡が ぎっしりと詰め込まれた、 高さ5センチほどの 円柱すらイメージさせる やわらかそうな姿を見ながら、 口を大きくあけ、 待ち遠しさをひと呼吸がまんして、 きつね色の頂に歯を入れると、 甘みの完成形とも言える ふっくらとした餡の甘露が やさしく撫でるように 口にすべり込む。  舌の周りにパパッと 強く濃い甘みが花火のように 放たれ、 舌の脇には、 ほんのりとした甘さが やさしげに流れる。 くにゃりとした皮に 餡味がからむと、 皮の厚みが 押し込むよう

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          4本
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          21本
        • 歌のある風景
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        記事

          今こそ、緊張感のある政治を!10.10THU Citizens' Rally for Political Reform in YAMATO CITY

          ■解散直後の野田佳彦の第一声 2024年10月10日(木)、 衆議院の解散翌日に 私の地元・神奈川県大和市で行われた 「政治改革・市民大集会」に出かけた。 太ひでし前衆議院議員が 野田佳彦・立憲民主党代表を ゲストに招いての集会だったが、 衆議院の解散翌日という タイミングはもちろん偶然。 そしてこのときの発言が、 まさにいまの政治状況に直結しているのだ。        * 「緊張感のある政治」とは、 講演途中で野田さんが言った言葉だが、 与野党が伯仲する状況だと解釈す

          今こそ、緊張感のある政治を!10.10THU Citizens' Rally for Political Reform in YAMATO CITY

          投票WEEK!

          この言葉は、 「MOTIVE!!」のリスナー投稿で 寄せられていた。 単純なワードだが、 この考え方がいいなと思った。       * 投票日は明日で、 もう「期日前投票」どころではないが、 「投票WEEK」は、 期日前投票ができる期間を 「もう投票ができる期間だよ」と 違った方向からアプローチしたら、 という提案なのだ。       * 実際、「期日前投票」は見出し画像の通り、 「仕方ありませんね、理由があれば投票日前の 投票を許可しますよ」的な 匂いに満ちているし、この名

          ピーコさんの思い出。

          ピーコさんが東京の青山墓地の近くに 住まわれていたころ、 仕事で一度訪問したことがある。 15年以上昔の話で、 ウエラが発行する美容サロン向けの 販促ツールのための取材だった。            * ピーコさんは、 単なるコピーライターである私に メディアに出られているときと 同じくフランクな対応をされた。 すぐに思い出したエピソードが二つある。 ■浴室に案内された驚き 美容サロン向けの取材だったので 当然、ヘアケア関連の話題になるのだが、 こちらから求めていないの

          ピーコさんの思い出。

          見識は、実にしばしば一個の用例によって崩れる。

          辞書ソムリエの見坊行徳さんが、 祖父で「三省堂国語辞典」初代編集主幹の 見坊豪紀が言っていたという この言葉を紹介している (先日の『JUST A LITTLE LOVIN'』)。 言葉の用例を140万例、 収集していたという見坊豪紀が、 それでもなお 「この言葉はこれが正しい」という見方や知識は、 人によって違う言葉遣いの一つの実例で崩れる と言っているのには驚かされた。 辞書作りを行う編集者の姿を描いた 「舟を編む」では、 主人公・馬締(まじめ)が、 外を歩いて知らな

          見識は、実にしばしば一個の用例によって崩れる。

          「甘渋」と言いたいような、とろりとした抹茶のほのかな甘みを舌で愉しむ。#レトリカル食レポ。

          美しく泡立つ抹茶緑を たっぷりと口にふくむと、 やわらかい温もりのような 渋みが口いっぱいにひろがる。 舌先に、とろりとした「甘渋」を感じた瞬間、 そこから舌の奥へ 抹茶をすべらせてゆけば、 濃い苦味が優しく包まれたような 渋緑の抹茶味が、 とろとろと喉へと流れる。        * 濃厚な栗甘マロンペーストが 硬めの生クリームを押し上げる モンブランを 前ぶれなく放り込むと、 抹茶の口が静かに受け入れて 栗甘を鮮やかに際立たせたかと思うと、 渋みは舌に立つように変わって、

          「甘渋」と言いたいような、とろりとした抹茶のほのかな甘みを舌で愉しむ。#レトリカル食レポ。

          人間の意識を電子的に保存する「マインドアップロード」の可能性を探る研究が始まっている。

          シェリー・ケーガン 米国・エール大学教授の発言だ (先日の『日本経済新聞』朝刊)。 ■死後も意識を保存 「マインドアップロード」をより詳しく言えば 人間の意識や記憶をデジタルデータに変換して コンピューターやネットワークに保存しておき、 未来の技術の進化を待って サイボーグなどとして 復活することを視野に入れた技術らしい。 ケーガン教授は、 「私」を「肉体」とする見方と、 「人格」や「魂」とする見方がそれぞれあると言い、 自分自身は「私とは脳である」と語る。 ■私とは

          人間の意識を電子的に保存する「マインドアップロード」の可能性を探る研究が始まっている。

          ほんとうに成功した服は絵型が単なる窓だったというくらい。そのかけ離れていく過程ほど仕事が楽しいことはない。

          10月3日に81歳になられた 山本耀司さんの言葉です (『All About Yohji Yamamoto from 1968 山本耀司。 モードの記憶。モードの意味を変えた 山本耀司の足跡を探して。』)。 書く仕事には、 ヨージヤマモトの何千分の一くらいの スケールながら、 自らも予測できなかったゴールに たどり着くことがあります。 改めて書きますが スケールが違うのは 当然として、 いろんな仕事で この「窓」=切り口を見つけて それが変化していく過程を 楽しむことがで

          ほんとうに成功した服は絵型が単なる窓だったというくらい。そのかけ離れていく過程ほど仕事が楽しいことはない。

          余白の部分が、考えないと見えない。

          ■モノが詰まった世の中 絵本作家のなかえよしおさんが、 余白を大きくレイアウトした 自身の「ねずみくん」シリーズについて 語りながら、 こう説明していました (先日の『あさイチ』)。 一方で、最近のデザインやビジュアルを念頭に 「考えさせないようなね、ぐらいに、 いっぱいモノが詰まってる」と 批判気味に語っていました。 ■考えさせない情報の送り方 確かに、 最近のCMやネットなどの広告、 さらにテレビ番組には、 デザインやビジュアルの面はもちろん、 サウンドの面でも、

          余白の部分が、考えないと見えない。

          一人でいることが孤独だとは、思わないでほしくて。

          ■「ミッドライフクライシス」とやらの悩み “第2の思春期”と言われる 40~50代の中年期に、 これまでの人生に疑問を抱き、 失敗だったのではないかと 悔やむ「ミッドライフクライシス」に 向き合うキョンキョンの 言葉だ (先日の『クローズアップ現代』~ミッドライフクライシス “人生の曲がり角”をどう生きる)。          * 「何でも話せる友だちがいない」 という“50代のおじさん”に、 「私もでも、何でも話せる友達とかはいない気がする」 とうなづき、 「更年期で

          一人でいることが孤独だとは、思わないでほしくて。

          鉄とコンクリートによる再開発から、「遊び心」は生まれるのだろうか。SHIBUYA REDEVELOPMENT

          鉄とコンクリートによる再開発から、「遊び心」は生まれるのだろうか。SHIBUYA REDEVELOPMENT

          誰であっても、本能の赴くままに、やりたいと思ったことを、なんだってやっていいし、何だってできると教えてくれた。

          株式会社メルカリ創業者で同社代表取締役 CEOの山田進太郎さんが、 学生時代の友人の川島優志さんを こう称えていました (先日の『新プロジェクトX〜挑戦者たち〜 』)。 この川島さん、 「Pokemon Go」の立ち上げに携わり いまなおその中枢にいる方なのですから それぞれに時代を動かしてきた二人が 社会に出る前から友人であったという、 稀有な関係だなと驚きました。 「進まないな」と思ったとしても、 なお愚直に進むエネルギーをくれる言葉です。

          誰であっても、本能の赴くままに、やりたいと思ったことを、なんだってやっていいし、何だってできると教えてくれた。

          「イスラム」とは、宗教ではなく生き方。

          ■神と共にある毎日 日本人は、困ったときに神さまを思い出すが、 「ムスリム(イスラム〈教〉への帰依者)」は、 幸せなときも、 いつでも毎日、神さまを思い出す と、 東京都豊島区南大塚にある イスラム(教)の礼拝堂 「マスジド(モスク)大塚」で 事務局長を務めるクレイシ・ハールーンさん (先週の『ACROSS THE SKY』)。 東日本大震災時から生活困窮者への支援を 続け、 いまその数は600人に上ると言う。 ■もっとイスラムを知りたい ムスリムにとって、 イスラム

          「イスラム」とは、宗教ではなく生き方。