久世光彦氏のエッセイということと「梁塵秘抄」を引いたタイトルが気になって読んでみた本です。
久世光彦氏といえば、何はさておきTBSの「ムー」や「ムー一族」が頭に浮かびます。放映されていた当時は、私もテレビっ子でよく観ていました。時折あった「生放送」は確かにスリリングで今でも印象に残っています。
当時は「テレビを創る人」が生き生きと情熱をもって仕事をしていたのでしょう。ドラマとバラエティというジャンルは異なりますが、同じような熱さは、数年後に一世を風靡したフジテレビ「オレたちひょうきん族」の横澤彪氏にも感じられましたね。
そう、なかでも「天下御免」。今でも最も好きなドラマのひとつです。
放映されていた時期は、私が小学校から中学校にかけてでしょうか。山口崇さんの平賀源内、林隆三さんの小野右京之介、津坂匡章(秋野太作)さんの稲葉小僧・・・、とりわけ林隆三さんのニヒルでシャイな小野右京之介はよかったですね。
この番組で「早坂暁」氏の名前がインプットされ、それが再び私の中で登場したのが「夢千代日記」でした。
さて、私の父親と同年代の久世氏のエッセイ。最後にご紹介するのは、私が一番印象に残ったフレーズです。
どんな時代でも、“子どもが〈希望〉を感じられる” ということは素晴らしいことですね。